リトルウィッチアカデミア感想:アニメの夢と希望が詰まった名作

2017年1月から放送されていたアニメ『リトルウィッチアカデミア』の感想。

どんなアニメ?

『リトルウィッチアカデミア』は『キルラキル』で知られるTRIGGER制作のオリジナルアニメ。

過去にアニメミライ版『リトルウィッチアカデミア』と劇場版『リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード』が作られているが、TVアニメ版は物語が最初から描かれた完全新作となっている。ちなみに前2作とアニメ版はNetflixで視聴可能。

物語は魔女になることを夢見る少女アッコが親友のロッテ・スーシィたちと魔法学校で大騒動を巻き起こす魔法少女アニメ。

魅力

作画

TVアニメ『リトルウィッチアカデミア』1クール目ダイジェストPV

『リトルウィッチアカデミア』の最大の魅力は何と言っても動きまくる作画だと思う。主人公のアッコが元気に動き回るのを見ているだけで楽しいし、TRIGGERならではの手書き作画の技術力も感じられる。

いわゆる深夜アニメにありがちなキャラ絵頼りの紙芝居ではなく、軽やか気持ちの良い動きが追求された「アニメらしいアニメ」を毎週楽しめるのは本作くらいだと思う。明らかに毎週放送するクオリティではない。

キャラクター

『リトルウィッチアカデミア』のもう一つの魅力は登場するキャラクターである。主人公のアッコの天真爛漫・自由奔放な正確は物語を動かす原動力になっているし、ライバルであるダイアナは対称的に真面目で正義感も強く周囲からの信頼も厚い優等生タイプ。親友のロッテ、スーシィの濃いキャラクター性やアッコとの友情も魅力的である。

本作に登場するキャラクターは誰もが生き生きとしており、無駄なキャラクターは誰一人存在しない。全員にバックストーリーを感じられ、各話の中でキャラ魅力が掘り下げられている。だからこそ最終話での全員での協力シーンはに来る物があるし、群像劇ものとしても最高の締めくくりになっていると思う。

一話完結の物語

本作は基本的に一話完結のお話となっている。そのため各話ごとに全く異なる展開を楽しめることも大きな魅力である。超絶作画の箒レース、ミステリー恋愛冒険など全く異なるお話を毎回楽しむことが出来る。

もちろんその中でメインの物語も進行している。それを上手く表現しているのがシャイニーロッドの7つの言の葉である。このお陰でアッコの成長と物語の進行が非常に分かりやすい。良いアイデアだと思う。

個人的に好きなのは第8話「眠れる夢のスーシィ」である。この回は絵コンテを今石が担当しており、カオスな物語展開と様式美に則ったアニメ表現。オマージュだらけのギャグとエヴァな追っかけシーン、超絶作画と紛うことなき神回だった。

そんなカオスな回もあったりするが基本的にはファンタジーらしからぬ、論理的で真面目なお話展開である点も素晴らしい。『キルラキル』は完全に「勢い」で持っていくタイプだったが本作は「熱い展開」こそあるものの問題解決までの流れは実直な努力、友情など理由がはっきりしている。そしてその中心にいる人物は主人公のアッコであり、徐々にアッコが周囲に認められていく様子も観ていて嬉しくなる。王道的展開でありつつ飽きさせない工夫を盛り込んだ見事な脚本だったと思う。

感想

これぞ日本のアニメという素晴らしい「アニメーション作品」だった。

そもそものアニメミライ版『リトルウィッチアカデミア』の着想は「新人アニメーターの話を置き換えできないか」というアイデアからスタートしている。吉成はガイナックス出身であるから岡田斗司夫の語る「テーマ論」のテーマが同作における「新人アニメーター」だったのだろう。

だからこそを追うアッコの失敗しても諦めない姿勢、成長して周りに認められていく姿はそのままアニメーターに投影することが出来る。この点が本作の制作における原動力となっていたことは間違いない。その結果、素晴らしいアニメ表現とキャラクターへのが篭ったアニメーションが世に生み出されている。

ちなみにアニメミライ版劇場版メイキングはYouTubeで公開されている。資料価値も高く、を感じられ、制作のエネルギーを貰える内容となっているので未見の方は是非確認して欲しい。

改めて夢と希望の詰まった最高アニメーションを半年間ありがとうございました。現在は中野原画展もやっているので足を運んでみようと思う。ゲームにも期待したい。

アニメ:リトルウィッチアカデミア
監督 吉成曜
キャラデザ 吉成曜(原案)
半田修平
音楽 大島ミチル
制作 TRIGGER
放送開始 2017年1月9日
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