先週からPlayStation Storeにて配信が始まったPlayStation VR向けソフト『傷物語VR』の感想。
本作について
『傷物語VR』は西尾維新の人気小説「物語」シリーズ初のVR向け映像コンテンツ。劇場作品「傷物語」完結編の発売を記念しアニプレックス、カヤック、SIEで共同開発された。
内容について
本作は全く新しい「VRプロジェクションマッピング」を利用した映像コンテンツとなっている。
塾内でキスショットが隣りにいる状態、さながら映画館デートのように映像を鑑賞する。
この映像体験が目まぐるしく変化する。急に外に出たと思えば、映像に囲まれた空間に変化し、武器が飛んできたり映像が迫ってきたり演出が非常に凝っている。
感想
VR映像コンテンツの新しい可能性を垣間見ることが出来る素晴らしい内容だったと思う。
世の中には単に360度動画を見せているだけのVR映像コンテンツは非常に多い。VRで北極のオーロラを眺められる『NORTHERN LIGHTS -極北の夜空に輝く光の物語-』も映像だけのクソゲーだし、傷物語VRと同時期に配信開始された『仮面ライダーエグゼイドスペシャルVR映像』も多少工夫しただけの全方位動画だった。
しかし本作は単なる映像コンテンツではない。演出がとにかく凝っており「物語」シリーズらしい魅せ方に映像が付属しているイメージ。予想を裏切る展開が連続し見ていて非常に気持ちが良い。
キスショットをしっかり登場させている点も良い。『サマーレッスン』のような「そこに居る」感は視線追従が無い点、距離感から弱いが、間近でキャラクターを見れる嬉しさは他では味わえない。モーションや反応を増やすとより良くなると思う。
今後のVR映像コンテンツの指標
『傷物語VR』は今後出てくるVR映像コンテンツの一つの指標となる作品だと思う。世の中に劣悪な「疑似VR」コンテンツが増えている中、映像主体でもここまで出来るということを示している。
今後は映画のプロモーションや企業プロモーションなどビジネスの場でもVR活用が始まると思う。本作を参考に題材に敬意を持った愛のあるVR映像コンテンツが増えて欲しいと思う。
ゲーム:傷物語VR | |
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ゲームジャンル | VR映像 |
対応機種 | PS VR |
配信日 | 2017年7月12日 |
開発元 | アニプレックス カヤック SIE |
原作 | 西尾維新 |