10月2日早朝、Google Play Supportから「【アプリ名】についての通知」という件名でメールが届いた。内容を確認してみると昨年リリースしたアプリがポリシー違反により削除されたらしい。Twitterでは同様の被害が広まっているようなので対処法をまとめる。
メール内容
Google Play Supportから突然届いたメール内容は下記の通り。
〇〇 デベロッパー各位
審査の結果、 【アプリ名】は、Google Play ポリシーに違反していると判断されたため、Google Play ストアから削除されました。このアプリは、ポリシーに準拠するアップデートをご送信いただくまで、ユーザーに配布、販売されなくなりますのでご了承ください。
削除の理由: Android 広告 ID の使用ポリシー及び Google Play デベロッパー販売 / 配布契約 4.8 への違反
アプリが個人情報や個人情報や機密情報を扱う場合、有効なプライバシーポリシーを掲載して頂く必要があります。お客様のアプリは Android 広告 ID の収集及び転送を行うことが確認されましたので、プライバシーポリシーを掲載して頂く必要があります。
アプリが Android 広告 ID の収集を行う場合、有効なプライバシーポリシーを Play コンソールの所定の箇所及びアプリ内に掲載して頂く必要があります。プライバシーポリシーの中でユーザープライバシーについて明記し、URL が有効であることをご確認ください。
必要な対応: プライバシーポリシーをストアの掲載情報及びアプリ内に追加してください
- Android 広告 ID の使用に関するポリシー、ユーザーデータに関するポリシー、Google Play デベロッパー販売 / 配布契約を確認し、アプリを修正します。個人情報や機密情報を要求する場合、上記 Google Play ポリシーに準拠した上で、有効なプライバシーポリシーへのリンクをストアの掲載情報及びアプリ内に掲載して頂く必要があります。
- アプリが、デベロッパー プログラム ポリシーに含まれるすべてのポリシーに準拠していることを確認します。再度ポリシーに違反したアプリには追加措置が取られることがあります。
- デベロッパー コンソールにログインし、ポリシーに準拠した修正済みの APK をアップロードします。必ず APK のバージョン番号を更新してからアップロードを行ってください。
また、お客様のアプリから個人情報や機密情報に関するアクセス権限リクエストを削除していただくことで、今回の警告を回避することも可能です。
アップデートが承認されると、アプリはすべてのインストール、評価、レビューが元のままの状態で再び配布、販売されるようになります。
ポリシーをご確認のうえ、今回の削除措置が誤りだと思われる場合は、お手数ですがポリシーサポートチームまでお問い合わせください。担当者が 2 営業日以内にご連絡いたします。
どうぞよろしくお願いいたします。
Google Play チーム
Twitterでの報告
突然のアプリ削除に戸惑ってTwitterで検索してみると昨月から同様の報告が相次いでいる。
【Android 広告 ID の使用ポリシー及び Google Play デベロッパー販売 / 配布契約 4.8 への違反】がメールで送らてきました。いくつかアプリが削除されている状態です。
対応としてプライバシーポリシーを作成してURLを貼り付けてGoogleさんの審査待ちです。— tsurutomo@TRISTORE (@tomo_tsuru) 2018年9月21日
GooglePlayに登録していたアプリが削除されました。
「削除の理由: Android 広告 ID の使用ポリシー及び
Google Play デベロッパー販売 / 配布契約 4.8 への違反」今月末から問題になっているみたいで、
罠やん。専門外の個所ですが、とりあえず対応ですねぇ。
— しろまる@姫神ガチャ配信開始 (@comicand_com) 2018年9月26日
すげーw広告IDの収集転送してるのにプライバシーポリシー明記してない件で、一斉にアプリ削除された。。
— モコ#ミク @Team Moko App. (@moko_miku) 2018年9月27日
【アプリ配信停止(;つД`)】
Google playから突然のメール
配信中の「いきものあつめ」と「開戦前夜(無料)」を削除したと。
理由は広告IDの使用ポリシー違反(広告による個人情報の扱い?)だそうだけど、使っている広告はGoogleのadmobなんだけど……これ、こっちが悪いの?
どうすりゃいいのよ(´;ω;`— YMCAT(迎霧狼慢) (@info_ymcat) 2018年9月27日
ポリシーでアプリ削除、すごい他人事だったけど、とうとう自分のアプリも広告IDとかで削除されたわ、ははは。そのアプリ、広告IDというか広告入ってないし、あるのはGoogleの実績機能だし・・・もしかしてこのGoogleユーザーの部分も対象なんかな
— 藤原工房 (@FujiwaraKoubou) 2018年9月28日
原因
原因は広告IDの使用とのことだが、具体的には何を指すのか。
AdMobの使用
筆者のアプリのケースではアプリ内広告としてAdMobを利用していたため、それが該当したのだと思われる。また、同様のケースでは「Firebase」の利用や「Google Playの実績機能」などが原因として挙げられている。
対処法
調べた限り対処法を示したページは下記の通り。
- 広告IDを使っている覚えがないのにGoogle Playからポリシー違反を通告されたけどFirebaseのせいだった
- Google Playのプライバシーポリシー対応祭り
- [Android] プライバシーポリシー対応
- Android アプリのプライバシーポリシーに対応してみた
- Androidアプリのプライバシーポリシー違反の通知が来た時の対応まとめ
- 【再】GooglePlayがプライバシーポリシーのURL明記を必須だってばさ【
要するにストアページに「プライバシーポリシー」のURLを追記、アプリ側もプライバシーポリシーを記載したapkを再アップすれば良いらしい。
プライバシーポリシーページの作成
上記の記事を参考にしつつブログ上にプライバシーポリシーに関するページを作成。→ Takayasu Games:プライバシーポリシー
以下の内容を日本語で英語で記載してみた。
情報収集モジュール
当社で配信するアプリでは、広告配信を目的として以下の広告配信事業者がご利用者の情報を自動取得する場合がございます。この情報から個人が特定されることはありません。取得する情報、利用目的、第三者への提供等につきましては、以下の広告配信事業者のアプリケーション・プライバシーポリシーのリンクよりご確認ください。
AdMob(Google Inc.)
https://policies.google.com/technologies/ads
ストアページにURL掲載
Google Playのデベロッパーコンソールにログインし、ストアの掲載情報からプライバシーポリシーのリンクを掲載。
apkの更新
アプリ側にもプライバシーポリシーへのリンクを追記しておく。テキストベースで直接ダイアログ表示するパターンも考えられるが、内容の更新が面倒なので「プライバシーポリシー」のリンクボタンのみ追記しておいた。
リンク先URLを開くには下記でOK。
// プライバシーポリシーURLを開く
Application.OpenURL(“https://omoson.com/admob/”);
APKバージョン番号を忘れずに更新し、apkを生成・アップロードして完了。
感想
筆者の場合は警告なしで突然の削除をされたので非常に驚いた。GDPRのせいだとは思うが、個人アプリ開発者を軽視した今回の対応は心象が悪い。個人でのポリシー確認も限度があるので事前に警告くらいはして欲しいところ。
今回の対応でアプリが再承認・再公開されるかは不明だが調べる限りは問題が無いはず。再公開された場合は追記しておく。
追記:2018/10/2 再公開されたことを確認しました