【海外炎上】「ガキ使」浜田の黒塗りメーク騒動で儲かる人と炎上商法

大晦日に放送された『ガキ使 笑ってはいけないアメリカンポリス24時』内の演出が物議を醸している。

概要

【ガキ使速報】
浜田が着替えたらエディ・マーフィーになりました。#ガキ使 pic.twitter.com/OstIKlP5Vq

— ダウンタウンのガキの使いやあらへんで！ (@gakitsukatter) 2017年12月31日

物議を醸しているのは「ガキの使い」恒例の着替えシーンでダウンタウンの浜田雅功が肌を黒くメイクし、「エディ・マーフィ」に扮して登場したシーン。放送後バイエ・マクニール氏が下記のように「ブラックフェイス」に反対したことで一気に誤った情報が拡散されている。

日本は好きだ。13年住んだし、日本に良いことが起きるように祈ってる。2020年オリンピックで黒人アスリートのためにブラックフェイスのドゥーワップをやらかすんじゃないかって真剣に不安だ。いますぐやめろお願いします　 #StopBlackfaceJapan#日本でブラックフエイス止めてpic.twitter.com/MKug38kP4f

— Baye McNeil (@Locohama) 2017年12月31日

バイエ・マクニールについて

今回の騒動の発端となるツイートを投稿した「バイエ・マクニール」はジャパンタイムズのコラムニストで横浜在住のブロガーである。ジャパンタイムズでは「ブラック・アイ」という黒人差別を題材にしたコラムを担当しており、黒人差別についての記事を書くことで生計を立てている。

黒人差別を題材にご飯を食べているので過去の発言にも過激な内容が多く日本での黒人の生活を描いたドキュメンタリー作品「Black in Japan」では下記のコメントを寄せている。

このビデオについて、僕はこう思う。黒人男性が日本に住むことは、黒人女性が日本に住むこととはあまりにも違う（日本だけでなくアメリカでも他の国でも同じだが。［中略］警察によって射殺されるのは圧倒的に黒人男性が多い。［中略］僕たちはアメリカでは絶滅を危惧され、日本では歩いているだけなのにおびえた目で見られる）。

個人的には日本人が黒人に対して怯えている印象は無いが、ブロガーの性質上過激なコメントを寄せている印象が強い。

炎上すれば儲かる

筆者も少額ながらブログの広告収入を稼いでいるため良く分かるがブログは炎上だろうが、注目されてナンボの世界である。そのため過激なタイトルを付けたり、偏った印象の記事を書くことが多い。

同氏に関しては「黒人差別」を題材に過激・偏った見方のコラムを書くことで注目を集め、収入を得ているのだと思う。投稿を幾つか確認したが「こう捉えたい」という恣意的な内容の印象が強い。今回の騒動も個人的には「良い商売道具」を見つけて海外ニュースサイトも嬉しいだろうなと思ってしまう。何でも「差別扱い」して儲ける偽善集団が居ることは事実である。

問題ない理由

個人的には今回の騒動は全く無問題だと思う。今後は表現に配慮する必要が出来たくらいで、番組として謝罪するような内容では無い。理由を挙げてみる。

エディ・マーフィのモノマネ

今回の件は「黒人」を模したものでは無く、「ビバリーヒルズ・コップ」のエディ・マーフィをモノマネしたものである。それさえ駄目ならば「黒人」に対してはモノマネをするなという論旨となり、まさに差別となってしまう。金髪のカツラを被り白人のモノマネをするのは許され、顔を黒く塗って黒人のモノマネをするのが駄目な理由が分からない。

「お笑い」表現

ガキ使における浜田の仮装は毎年恒例であり、見た目のインパクトを最大化する上では最高の題材を選んだことは間違いない。事実、恒例のバス移動の最中でも浜田の見た目に吹き出してしまう役者も居た。これを女装警官にしてもお笑い的魅力は半減していたし、「違和感」「おかしい」が根源のお笑いである以上、こういった表現の規制はお笑い文化の衰退に直結する愚行である。

「配慮」こそ差別

筆者の小学校自体にも身体的に不自由な同級生が居たが、クラスメイトは全員が「他のクラスメイト同様に」接していた。小学校時代に毎朝先生が乙武洋匡の「五体不満足」を読んでいたお陰で身障者に対する「差別意識」が無かったように思う。そこで学んだことは「身障者だから」という気遣い自体が差別であるということ。同じことをするのに不便があれば手助けすれば良いし、否定的な意見で無ければ身障部分を弄ったり質問しても良い。

今回の件も「ガキ使」の制作サイドが黒人・白人という意識をせずに純粋に「面白さ」を追求した結果であり、そこに「配慮」は存在しない。それ自体が問題というのならば、内心その人は「黒人」を自分たちとは違う人間だと差別していることになる。

感想

海外炎上については明らかに誤った情報が拡散されている。「黒塗り」した映像部分だけを切り抜いた画像が拡散され、お笑いの流れ・脈絡が切り離されているため単なる「黒人差別」に見えるように情報操作されている。情報を操作する意味はそのほうが「儲かる」からである。今回のコラムニスト然り、取り上げているニュースサイト、番組も誤った情報だろうが視聴率・PV数を稼いだほうが儲かる。

今回の件のバイエ・マクニールのTwitter内容は非常にしたたかで、表現自体に問題があるとは指摘せず「2020年オリンピックで同じようなことをやらかさないか心配」というツイートをしているだけ。逃げ方が非常に上手く同じブロガーとして感心する。

今回の件でも騒いで良いのは「差別された」と感じた「黒人本人」だけである。周りが騒ぎ立てて「可哀想だ！撤回しろ！」という論旨こそ差別である。情報の出どころからしてきな臭い話だったが、今回の件を機に日本のお笑い番組の規制が強まり、文化的に衰退する自体だけは避けて欲しい。