コロコロ3月号販売中止で考える「超えちゃいけないライン」とは?

チンギス・ハーン落書き騒動で小学館の「コロコロコミック」3月号が販売中止になる騒ぎとなっている。今回の問題点はどこだったのか改めて考えてみる。

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概要

問題となっているのは小学館が発売する「月刊コロコロコミック」(2018年3月号)に連載されている漫画「やりすぎ!!!イタズラくん」の一部表現。モンゴルで英雄視されている「チンギス・ハン」に対して男性器を模した落書きをして笑う描写に対して朝青龍がTwitter上で激怒し、RTによって多方面に拡散された。その後モンゴル大使館から外務省に抗議があり、国際問題にまで発展。小学館は作者に寄る謝罪文を掲載する流れとなっている。

問題点

文化の違い

今回の件は正直日本人の感覚としては子供向け漫画のよくある「下ネタ」として許せる内容である。教科書の落書きは「あるある」だし、同様の行為を行った経験がある方も多いと思う。問題は「海外の偉人」に対して「侮辱」とも取れる行為を公に行ってしまったことだろう。

日本人の「歴史上の人物」に対する感覚は個人差はあれど「そんな人が居た」程度だと思うが、海外における感覚が同じとは限らない。特にモンゴル人は家系を重視し、祖先を敬う傾向が強い。というよりも日本人は国際的に見て家族・祖先すら大事にしていない傾向が強い。漫画・アニメ・ゲームで「織田信長」が美少女化した回数など数え切れない。他国との「文化の違い」「温度差」を理解できなかったことが一つの問題だろう。「温度差」については「如月真弘のプロモツイート停止」にも似ている。

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拡散しやすい

if論だが今回の件は朝青龍・白鵬の目に止まっていなければここまで大きな問題に発展していなかったと思う。偶然インフルエンサーの目に止まってしまい、逆鱗に触れ、Twitter上に拡散された漫画の1コマの「インパクト」が大きすぎた。

このケースは大晦日に放送された『ガキの使い』の黒塗りメーク騒動にも似ている。意図的か否かに関わらず作品全体から情報は切り取られ、多くの人は画像を見た数秒間で意味を解釈する。多くのケースで情報は「自身の望む解釈」によって「見たいように」しか受け取られない。今回の件もTwitterのRTの手軽さもあり、炎上する条件が整っていた。

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編集によるチェック

こうした炎上を制御するのは本来は編集の仕事だと思う。作家は子供が喜ぶギャグを考えて漫画を描くことが仕事であり、その社会的な「受け取られ方」「表現問題」など気にしない。個人的には今回の件を作家が謝罪するのもナンセンスだと考えている。

とはいえ問題がここまで大きくなった以上、公式に作家も謝罪し、コロコロも販売中止にしなければ事態が収まらないことも良く分かる。ただ、今回のケースで萎縮してしまい「下ネタ」「パロディ」表現まで規制の目が行き届くのは納得が行かない。筆者も小さい頃は「ポケットモンスター」「スーパーマリオくん」「でんじゃらすじーさん」の下ネタに元気を頂いていた一人である。安直な表現規制の強化は文化的な衰退に繋がる。「超えちゃいけないライン」には注意しつつも萎縮せず現在のギャグ路線を貫いて欲しい。

感想

以前、『ゆらぎ荘の幽奈さん』の炎上でも騒いでいる輩が居たが今回の件に無関係な人間が小学館叩きをしているのは正直意味がわからない。今回の件で怒って良いのは普段から「コロコロを読んでいる人」「チンギスハンを敬愛する人」に限られる。文化の違いを認識できなかったこと、チェック機構が問題だっただけでネット上で袋叩きされるような事案ではない。どうにも「下ネタ」自体を不快に思っている層が加担している印象を受けてしまう。

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「コロコロコミック」を発行する小学館に対する風当たりは今後厳しくなりそうだが、どうか逆風に負けず頑張って欲しい。

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