実写版『銀魂』感想:学芸会・棒読みでも評価が高い3つの理由

8月16日に地上波初放送された映画『銀魂』を観た感想。

スポンサーリンク

どんな映画?

『銀魂』は空知英秋原作の週刊少年ジャンプ連載中の漫画。原作は74巻まで発売中でアニメも放送中、2017年7月に福田雄一監督によって実写映画化された。

高評価な理由

漫画原作作品の実写映画化は散々な結果となることも多いが実写『銀魂』の場合、興行収入は38.4億円で2017年度邦画1位、評価もAmazonで☆3.9と決して悪くない。漫画原作の実写映画化作品の中では間違いなく「大成功」と呼べる分類になっている。興収が伸びた大きな要因は原作・出演俳優ファン層によるリピート視聴だと思う。実写版『銀魂』は繰り返し観られるほど何故「受け入れられた」のか理由を考えてみよう。

福田雄一との相性

実写版『銀魂』最大の立役者は主演の小栗旬や橋本環奈、堂本剛ではなく監督を務めた福田雄一である。原作を知っている方なら分かる通り福田ワールドと空知英秋ギャグの親和性は極めて高い。『勇者ヨシヒコ』シリーズはギリギリを攻めたパロディだらけで銀魂も時事ネタ、パロディをぶっこんだギャグが最大の特徴。『銀魂』を純粋にギャグ漫画として捉えた場合、日本国内であの世界観(空気感)を表現できるのは福田雄一しか居ないと断言できる。

キャスト

実写版『銀魂』はあり得ないほど豪華なキャストも大きな話題となった。主役である銀さんは小栗旬、菅田将暉、橋本環奈、中村勘九郎、長澤まさみ、岡田将生、堂本剛と全員主役級の超豪華俳優・女優陣が勢揃いとなっている。そこに加わるのが福田組であるムロツヨシ、佐藤二朗、安田顕。彼らがギャグ映画として土台になる空気感を作っており、登場した途端に『銀魂』から「福田作品」に様変わりする。キャスティングについては全体的にドハマリしており、大きな違和感は感じられない。集客を見込める知名度と演技力のバランス感を考えると代役が考えられない無いレベルではないだろうか。

パロディ

実写版『銀魂』は単体の映画作品として観た場合は非常にチープな仕上がり。舞台はセットにしか見えないし、天人もコスプレ感丸出し、CGもクオリティの差が激しい。しかし、このチャチさも福田映画だから、あるいは『銀魂』の原作だからこそ許される。福田映画の常連組なら「ヨシヒコ」の低予算さを知っている訳でこの程度のCG・セットの雑さには今更驚かないし『銀魂』原作を読んでいる人なら再現度とギャグの類似性は十分楽しめるはず。言ってしまえば実写版『銀魂』自体が漫画原作『銀魂』のパロディ(二次創作)であり、その前提があるからこそ肩の力を抜いて「この再現頑張ったな」「ここオリジナルだ」と気軽に見ることが出来る。福田・空知の組み合わせの時点で観る側が「真面目な原作再現」に期待する必要が無いことが最大の成功理由と言えよう。観る人の殆どが「期待せず」に観に行っている分、相対的に評価は高くなり逆に真面目に批評・ダメ出ししてるような人は「なに真面目に見ちゃってるの?」状態。空知は上映前から実写キャストを題材に原作で弄ってるし、福田も原作を踏襲しつつ好き勝手やっているイメージだった。原作ファン・福田作品ファン双方が幸せになれる素晴らしい実写化だったと思う。

感想

評価が高く気になっていたが噂に違わぬ良作だった。アニメ・原作を至高と考える方や福田作品に対する理解が無い方には厳しいとは思う。しかし、実写化そのものを否定するのでなければ福田監督起用以上の原作再現は無理だったことも事実である。まずは見事に『銀魂』の世界を再現してくれたキャストたちに最大限の賛辞を送りたい。

気になるのは明日から公開される『銀魂2 掟は破るためにそこにある』の評価と興行収入。一発屋ではなく今回もヒットすればワーナーにとって毎年の稼ぎ頭になるはず。評価次第では『寅さん』『釣りバカ』のように毎年上映される人気シリーズになることも考えられる。行方を見守りたい。

スポンサーリンク
レクダングル(大)
レクダングル(大)

シェアする

フォローする



スポンサーリンク
レクダングル(大)