ペルソナ5感想・レビュー:P5がペルソナ4を超えられない理由

今年の9月に発売した『ペルソナ5』について遅ればせながらレビューしようと思う。ネタバレなし

結論としては「ペルソナシリーズのテーマの一つが「学園ジュブナイル」である以上そこに特化していた『ペルソナ4』を『ペルソナ5』は超えられない」。

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感想

本エントリの結論は「ペルソナ5はペルソナ4を超えられない」だが全国のペルソナ5 ファンを敵に回す前にこれだけはお伝えしたい。

「ペルソナ5も本当に素晴らしい作品でした」

発売初日は12時間連続で夢中でプレイしていたしトータルで非常に楽しめた。演出の数々には心打たれて涙ぐむし大好きな作品と自身を持って言える。

P5>P4な点

しかし敢えて諸手を挙げて絶賛せず、『ペルソナ4』との比較を交えつつ本作を冷静に分析してみよう。

ビジュアル

上記画像が『ペルソナ5』における戦闘画面なのだが見ての通り無茶苦茶格好良い

戦闘中はスキル使用や攻撃時など目まぐるしく画面が切り替わり、常に静的な画面は存在しない。これは戦闘中に限らずステージの作り、UI、戦闘のフィニッシュ演出、キャラクターデザインなど画面表現全体で統一されている。特にUIに限っては2016年現在最も格好良いUIであることは間違いない。また、キャラクターデザインも大きな魅力で「怪盗」姿のビジュアルと「ピカレスクロマン」の脚本という二本軸だけで本作の成功は確定していたとも言える。

物語

先に述べた通り今作のテーマは「ピカレスクロマン」である。これについてはディレクターの橋野もインタビューで語っており確かな情報。既存の社会に対する批判「正義のイメージ」を持った行動、悪漢小説とも呼ばれるこのスタイルはペルソナシリーズのゲーム性にもマッチしている。

マイナス状態から始まる物語はゲームを進めるに連れて仲間が集い、主人公が行う「正義の行動」への賛同者が次第に増えていく。これだけで絆を深める(コープランクを上げる)楽しさが生まれている。

メインの物語はミステリー小説さながら予想の裏切りの連続であり、伏線を大量に張り巡らせられているにも関わらず最終的にまとめ上げた脚本は見事の一言。

ゲーム性

ゲーム性も夢中になれる要素だらけ。機種がPS3, PS4向けとなった本作は前作に比べ日常行動の範囲が飛躍的に広くなり、フリーカメラで都内を散策しているだけでも雰囲気を楽しめるし移動自体もショートカットを使用可能でストレスが無い。

コープシステムも今作ではゲーム性に直結しておりランクを上げることによってゲーム進行が有利となる要素が解禁される。パレス攻略のみとならず交流を深めさせる誘導が上手い。RPGのダンジョンにあたるパレスが自動生成でなくなった点も評価ポイント。ギミック満載となったパレス攻略の楽しさは過去作から著しく増しており作業感は大きく軽減されている。

P5<P4な点

しかし、ゲーム全面においてP5が上回るかというと疑問も生じる。

青春度

プレイした方なら分かると思うが学園生活の充実度合い(青春度)はP4に比べると著しく低い。前作では物語終盤まで本筋の事件が学園生活に影響を及ぼさなかったお陰でプレイヤーとしては気兼ねなく学園生活を満喫することが出来た。しかし、P5では事件が連続して物語内に詰め込まれているため、学園祭でバンド演奏したりクイズ大会してる暇は全く無い。これは本作のテーマの「ピカレスクロマン」の影響が大きく「正義の味方」である主人公たちが学園で馬鹿なことやる「空気」になりえないため。テーマ設定がゲーム性部分とキャラ魅力掘り下げの足かせになっている。

結果としてペルソナシリーズの大きな魅力である「学園生活」のウェイトは非常に軽い。修学旅行は学園ものとしてはあり得ないほど楽しくない雰囲気で各キャラクターのエピソードもこれといって印象に残らない

キャラクター魅力

こちらもストーリー設定による弊害だがキャラ魅力の掘り下げは弱い。主役は飽くまで「怪盗団」で各々がどうこうーというよりは「怪盗団」として「物語に沿った行動」をしているに留まっており、各キャラの行動はプレイヤーの予想の範疇を出ない。

何より変人がいない(恋人ではなく)

それが普通ではあるが登場人物全員「普通の高校生」であり、ペルソナ4の「クマ」「完二」「雪子」のようなぶっ飛んだキャラは居ない。キャラ魅力はお話づくりの核を成す部分なだけに残念。「ピカレスクロマン」のウェイトを重くしすぎた結果、100時間で無理やり物語を描いた印象が強い。

今作も素晴らしい点

音楽

なおP5でも音楽の素晴らしさは健在。印象に残った曲は下記。OSTは来月発売。買おう。

  • OP曲(Wake Up, Get Up, Get Out There)
  • 戦闘曲(Last Surprise)
  • 予告状後BGM(Life Will Change)
  • ボス戦 (Rivers in the Desert)
  • ミリタリーショップのBGM

ペルソナシリーズの今後

同シリーズとはいえ別物なんだから今作の方向性も良いじゃないかと言われれば正しくその通り。ただ今後のシリーズ方針が「物語主導」になってしまうのは「学園生活」も魅力的な同シリーズにおいては残念過ぎるので本エントリを書いた次第。

暗黒期が続いた国産ゲームからこのクオリティのJRPGが生まれたというのは本当に素晴らしいことで今後は是非ともクオリティを維持しつつ「学園生活の楽しさ」に再フォーカスした作品にも期待したい。

P.S. 新規王道ファンタジーRPG “PROJECT Re FANTASY” も楽しみにしていますよアトラスさん

ゲーム:ペルソナ5
ゲームジャンル RPG
対応機種 PlayStation 3
PlayStation 4
発売日 2016年9月15日
開発元 アトラス
プロデューサー 橋野桂
ディレクター 橋野桂
キャラクターデザイン 副島成記
音楽 目黒将司


2019/5/8追記:P5Rはプレイスポットも増えている様子なので楽しみ

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レクダングル(大)

コメント

  1. アバター あああ より:

    お前の個人的な感想のくせに一般論みたいなタイトルつけてんじゃねえ
    適当なこと書いてアクセス数稼ぐ乞食野郎が

    • タコッケー タコッケー より:

      コメントありがとうございます。
      当ブログ初めてのコメントとなります。大変嬉しく感じています。

      ご指摘についてですが、筆者は記事内容の通りペルソナ4の方がペルソナ5より優れている点が多いと感じています。
      そのため、ブログタイトルにも一般論化したいという意図が表れています。また、記事タイトルには「感想・レビュー」を付けており、レビューブログという性質を考えても問題ないと考えています。
      また、具体的に劣っている点を記事で述べているので「適当なこと」を書いているつもりもありません。
      アクセス数は欲しいです。というかブロガー目指している人はみんなアクセス数乞食だと思います。

      ブログに反応があったことが本当に嬉しいです。コメントありがとうございました。

  2. アバター ゆゆうた より:

    ペルソナ3についてはどうですか?ペルソナ5やペルソナ4と比べると

    • タコッケー タコッケー より:

      ゆゆうた様コメントありがとうございます。
      恥ずかしながらペルソナ3は最後までクリアできていません。
      P3は話、雰囲気が非常に重いです。そしてP5のメメントスに当たるダンジョン、タルタロスが非常に作業的で長く感じます。
      また、P3はもともとPS2向けソフトであり、PSP移植されているので画質は低めです。
      これらの理由から今からプレイするには根気が必要な作品だと思います。

      比較すると「暗い」「重い」「クール」な印象ですね。根強い人気を誇るタイトルなのでプレイする価値はありますが、まずはP4Gをプレイすることをオススメします。
      学生生活としての楽しさが強いのは断トツでP4です。
      P3は学ぶために頑張ってクリアするタイトルですね。筆者も積んだままなので今度頑張ろうと思います。
      コメントありがとうございました。

  3. アバター 通りすがり より:

    すごくしっくりくるレビューでした。
    自分は
    ・100点満点の出来なのに凡ミスで99点になったペルソナ5
    ・本当は99点なのに100点の面白さのペルソナ4
    って印象です。解りにくい例えで申し訳ないですが

    • タコッケー タコッケー より:

      通りすがり様コメントありがとうございます。
      同意見のコメント非常に嬉しいです。
      おっしゃる通りで全体の完成度は明らかに5の方が上だと思います。
      4の方が荒削りだが魅力的という点も同意です。
      最初のテーマ決定・方向性で最終的な差が出てくる辺り、ゲーム開発というものは難しいですね。
      ありがとうございました。

  4. アバター 匿名 より:

    ペルソナは学園生活が魅力というがそもそもペルソナ4が異質なだけ。文化祭なんてのがあったのは4だけ。そもそもこのカレンダーシステム自体3からのものでありペルソナは時代によってその時々に合わせた若者向けの作品にしてある。
    そもそもが真・女神転生をとっつきやすくするために主人公達を学生にしてキャラ付けをしたものだしペルソナ2の二部作後編の罰では主人公含めたパーティーメンバーほとんどが成人済みである。
    基本的にずっと明るく完璧ハッピーエンドなのもペルソナ4だけだし2罪や3の主人公はメガテン系でも結構な不幸主人公とも言われてるのでペルソナシリーズ=明るいものもいうものは全くの間違い。
    ペルソナシリーズはそれぞれ派閥があったりするので最終的には個人の好みです。ただペルソナ4=ペルソナシリーズではない。
    同じペルソナでもとくに2と3はかなり間があってシステムもキャラもまさに真2から真3くらいの差があるので。
    個人的にはキャラ魅力はペルソナ2罪罰が1番だと思います。

    • タコッケー タコッケー より:

      何か他記事含めて4件ほど連続でコメント頂けていて嬉しいです。
      筆者はP4Gから入ったので感覚も違うのかもしれませんね。
      ただ「4」がヒットした理由として「学園生活」要素が大きいことは間違いないと思います。
      明るくする必要はありませんが「学園生活」要素はしっかり残して欲しかったですね。
      派閥等や「好み」という話に関しては「このサイトについて」をご一読ください。
      本ブログの趣旨は「面白いは存在する」です。
      ペルソナ2是非やりたいです。
      勉強になるコメントありがとうございました。

  5. アバター ピペ より:

    こんばんは。
    P5には変人がいないとの事でしたが、祐介は変人だと思いますよ…

    私はP5終わってP4今やっているのですが、日常パートでどこでもセーブできる感じではないのでこまめなセーブが出来ないっていうのは大変ですね…
    (まだかなり序盤なので面白いかどうかはまだ分かりませんけど、イゴールに物凄く違和感が……)

    • タコッケー タコッケー より:

      ピペ様、コメントありがとうございます。
      裕介は確かに変人でしたが変人性に焦点が当てられたエピソード、展開は少なかったイメージです。

      セーブ関連は昔のRPGやると必ず衝突する課題ですね。昨今のRPGはカジュアル層向けな作りになっているので、ゲームオーバー→数時間がパー的な展開はまずあり得ないですよね。
      イゴールの違和感はP3以降から入った人はP5で逆に感じた違和感ですね。
      最後まで是非お楽しみ下さい。ありがとうございました。

  6. アバター より:

    今更ながらコメントを・・・5をクリアしてなんか足りないなぁと思ったのはまさにそこでした。
    プラス自分にとっては音楽が断然4の方が場面場面にマッチしてましたね。
    曇りの時のHeartbeat, Heartbreakや戦闘曲のReach Out To The Truthはマッチしすぎで印象に強烈に残っています。

    • タコッケー タコッケー より:

      M様、コメントありがとうございます。
      青春真っ只中のエンジョイ学生ライフを楽しめなかったのは残念でした。
      5のバトル音楽は評価が高いですが、ステージBGM、天候BGMの面では4に軍配が上がりますね。
      ありがとうございました。

  7. アバター 名無し より:

    越えられないとかそういう対立煽りはやめとけよゲハカス

  8. アバター 濱崎順平 より:

    ペルソナシリーズのテーマの一つが「学園ジュブナイル」である以上そこに特化していた『ペルソナ4』を『ペルソナ5』は超えられない
    この命題がちょっとおかしいと思うんだけど・・・
    だからと言って、いきなりぶん殴るようなコメントをされてるのもかわいそうだと思います
    めげずに頑張ってほしいです

    • タコッケー タコッケー より:

      濱崎順平様、コメントありがとうございます。
      至極まっとうな指摘だと思います。
      訴えたい結論ありきで記事を書いてるのでその辺雑ですね。
      というかブログ初めて間もない頃の記事なので全体的に文章は推敲が必要。
      未だにアクセスあるくらいなんで読みやすくしときます。
      誹謗中傷煽りコメントもじゃれ合いで楽しんでますよ。
      応援ありがとうございます。今後もよろしくお願いします。

  9. アバター 匿名 より:

    私も4から始めて5もプレイして5も十分に面白かったのですが、やはり4の方が好きだなあと思いました。

    操作面やグラフィックは言うまでもなく5の方が向上していますし凄く楽しかったんですけど、5は怪盗生活の方に重きを置いているのでどうしても学園生活の方は比重が軽くなってしまい味気ないというか・・・まぁ主人公と仲間達は学校で良く見られてない人が多いので、あんまりはっちゃけたり目立った学園生活を送ると更に白い目で見られる可能性もあるので仕方ないのかもしれませんが・・・

    コミュ(コープ)に関してもですが、4のコミュは本当にその人と仲良くなって友情なり恋愛なりに発展する感じがするんですが、5のコープは友情というより”協力者”ですのでMAXにしても仲良しこよしって感じではないなーというキャラも多かったように思いました(上手く言えないんですけど、もちろん仲は良いんですがコミュは「俺たちはずっと友達だぜ!」という感じでコープは「フッ・・・お前もやるな」って認める感じ・・・?今作は年上キャラが多かったからそう感じているだけかもしれません)