「Oculus Go」がVR入門機として高すぎる4つの理由

5月1日、Facebookは年次カンファレンス「F8」にて一体型VRゴーグル「Oculus Go」を本日から発売すると発表した。そこでスペック、課題について記事にまとめてみる。

Oculus Goについて

Introducing Oculus Go

「Oculus Go」はPCやスマートフォンを必要としない一体型のVRゴーグル。ヘッドセットにはスピーカーも搭載されており、専用のコントローラーも付属。気軽に1台だけでVRの世界を体験できる。スペックは解像度が「2560×1440」で位置トラッキングには対応していない。

価格は32GB版が23,800円。64GB版が29,800円となっている。公式サイトで販売中。

高すぎる理由

VR機器が23,800円と聞くと非常に安い印象を受けるが、個人的にはVR入門機としてはお勧めできない。以下に理由を挙げてみる。

モバイルVRの延長

「Oculus」の名を冠することと微妙な価格帯から勘違いしている方も居るが「Oculus Go」は飽くまでモバイルVRの延長に位置するVRヘッドセットである。イメージとしては「Google Cardboard」よりもハイエンドな「Gear VR」「Daydream」に並ぶスペックと考えると良い。

画質や没入感では「PlayStation VR」「HTC Vive」「Oculus Rift」には対抗できておらず、機能面で見ても「Oculus Go」には頭の位置を追従する位置トラッキング機能が無いため、装着者の向いている方向しか判断されない。つまり360度動画のようなコンテンツを楽しむ分には十分だが、3D空間で体を動かすゲームは遊べず、パンツを覗き込むことさえままならない。事前にリッチなVRコンテンツを体験した上で同様の体験を出来ると期待すると肩透かしを喰らうことになる。

日本人向けコンテンツ不足

用意されているゲーム、アプリ、360度体験などは1,000本以上用意されているものの日本語ローカライズされた日本人向けのコンテンツはパっと見た限り見当たらない。VR体験という性質上、言葉がわからなくても楽しめるものも多いがチュートリアル等も英語仕様なのは一般人には敷居が高い。「バイオハザード7」「サマーレッスン」「ゆうなま」等の人気コンテンツを楽しめるPSVRと比べてもコンテンツの魅力には欠ける。

今後、日本人向けコンテンツの拡充にも期待できないので、買ったは良いが遊ぶものが無いーという事態にはならないようタイトルに目星を付けてから購入したい。

スマホがあるなら…

スマホを持っているなら市販のVRゴーグルを買うだけでも十分なVR体験が出来る。CardboardアプリはiPhone 5s程度のスペックでも十分動くし、そこそこ楽しめる。何より価格が安くしっかりした作りのものでも3,000円未満、安いものなら1,000円前後で購入できる。仕様から考えても体験の質は大きく変わらないので、まずはこちらを試すのもアリだと思う。

ちなみにGalaxyのスマホを持っている方は「Gear VR」を買えば良いので、無理して「Oculus Go」を買う必要はない。

PS4・PCがあるなら…

本末転倒だが財布に余裕がある方はPS4+PS VRあるいはハイスペックPC+Oculus・VIVEが最強。当然、モバイルVRとは得られる体験は全く異なる。特にPlayStation VRは3月末に新価格(34,980円)に改定したばかりであり、PS4を所持しているならば「Oculus Go」との差額は僅か1万円。しかし、得られる体験は天と地ほど差がある。下手にケチったことで「安物買いの銭失い」にならないように注意したい。

感想

総合すると「Oculus Go」はその手軽さが最大の売りなのだと思う。スマホをわざわざ設置する必要も無く、鬱陶しいコードも存在しない。スッと装着してVRの世界に浸れるだけでも十分な魅力だとは思う。

リッチなVR体験を目的とした場合は実力不足感は否めないが、入門機としての役割は十分果たしている。課題は価格でスペックを考えると高い印象は拭えない。社会人ならまだしも学生が気軽に手を伸ばせる価格帯ではないため、これ1つでSteam VRも遊べる~と勘違いした人が居たら目も当てられない。「Oculus Go」は数あるVR機器の一つに過ぎないので、貴方が求めているVR体験が出来るかよく考えた上で購入を判断して欲しい。

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コメント

  1. VODAFONE より:

    うーん、本当にOCULUS GO使ったことあるのでしょうか?
    私も半信半疑で買ってみましたが、かなりの没入感で感激しましたよ。
    少なくともおもちゃのVRとは比べ物にならないですけどね

    • タコッケー より:

      VODAFONE様、コメントありがとうございます。
      投稿日時からも分かる通り典型的なエアプ記事です。Oculus Go気軽に買えるようになりたいです。
      参考になる情報ありがとうございます。
      3DoFという観点でのスペックは同じという主張になります。
      解像度、レイテンシ観点での没入感ではOculus Goは非常に優秀だと考えています。
      「コスパ」という観点での疑問提起の意味合いが大きいですね。
      ありがとうございました。

  2. jim より:

    スマホの装着が必須なスマホゴーグルと比べるのは如何なものかと。
    OculusGOだとコントローラのボタン長押しで、コンテンツ位置を直してくれるので、スマホゴーグルのように画面ズレに悩まされることは一切ないのはストレスフリー。
    寝ながらできるというのはスマホゴーグルにない大きな利点です。
    あとは、スマホの特性上、縦画面が基本のため、コントローラがあってもホームに戻って別のアプリを起動するというのがそもそも難しい。LINEの通知などがきたら煩わしいことこの上ない。
    コンテンツはスマホアプリ互換とはいえ、やはり使い勝手を考えた時にスマホゴーグルとは次元が違います。
    高品質なゲームをやるならPSVR一択ですが、とりあえず動画視聴やVRコンテンツを触りたいという目的であれば、OculusGOが一番コスパが良いと思いますよ。

    • タコッケー より:

      jim様、コメントありがとうございます。
      前コメでも述べている通り本記事の主旨は「コスパ」ですね。
      仰る通り使い勝手・品質的にGoの方が優れていることは間違いないと思います。
      ただ、若者・学生にとっての2万円って相当でかいと思うんですよね。5000円足したらゲーム機買えちゃいますし。
      「今後、3年間はこの機器使い続けるぞ!」くらいの覚悟で買う分には良いんですが、とりあえずの動画・VRなら1,000前後のハコスコで良くね?という意味合いもあります。
      お金余裕ある社会人なら選択肢としては十分アリだと思います。
      参考になるご意見ありがとうございました。

  3. 匿名 より:

    スマホの延長?

    本当に体験したことあるのか
    私の場合はGearVRなので少し違うがプラットフォームや中身は同じ

    Oculus GOといいGearVRはOculus社が開発したAndroidベースのVRプラットフォームです。

    もちろんGearVRの場合はAndroid上でOculusを起動するのですが
    メーカーがチューニングしているお陰で他のスマホVRとは違いセンサーなども高性能で
    ソフトウェアやハードウェアからしても
    スマホのVRなんか比べ物にならないくらい
    よく出来てます。

    まず、安定感や出来ることなどはグラフィックや位置の同期以外はほぼ同等だと思います
    酔などもPSVRも持ってますがPSVrより断然酔わないし、質もグラフィック以外はOculusGOやGearVRの方ができることは倍

    アプリの質も物凄いですし

    とりあえず記事消してほしいですね

    • タコッケー より:

      コメントありがとうございます。
      2つ前のコメントくらい読んでください。本記事はエアプ記事です。
      画質やレイテンシの話ではなく、3DoFという観点で同じという趣旨です。
      スマホVR⇔Oculus Go, GearVRの話ではなくPSVR, Oculus Riftとの比較で話してください。
      アプリの質云々以前に日本人が楽しめるVR作品はPSVRの方が多いことは事実です。
      とりあえず貴方がより良い記事書けば良いだけじゃないですかね。
      ありがとうございました。

  4. 匿名 より:

    エアプ記事が検索で上の方に来るのは迷惑なので記事削除するか、書き直して下さい。
    せめてタイトルだけでも直してほしい。コスパに関しては、満場一致な気がしますよ。

    • タコッケー より:

      コメントありがとうございます。
      エアプ記事だと迷惑な意味が分かりません。
      本記事にアクセスする方はOculus Goに対してネガティブな意見を探している方が殆どです。
      私が「Oculus Go」をスペックやコスパの観点から比較・検討して購入しなかったことは事実であり、「満場一致」の話も貴方の主観にしか聞こえません。
      また、気に入らない投稿内容に対しては「反論記事」を自身で書くしか無いと思います。
      別記事でもまとめましたがコメントを投稿した時点でページ評価を上げていることと同義であり、生産性の観点からも1000文字以上で魅力を語ったほうが意義があります。
      ありがとうございました。

  5. 匿名 より:

    最初に「わたし自身はこの製品を体験していません」と書いてください(エアプというわかる人だけわかる言葉じゃなく)。ただあなたの記事はメーカーに対してあまりに失礼です。

    • タコッケー より:

      コメントありがとうございます。
      上記返信と内容が被りますが意味が分かりません。
      本記事はスペック観点での比較・検証であり体験した感想は一切述べていません。
      また「エアプ」の単語はコメント内で述べているに過ぎず本記事で最初に伝えるべき要素とも考えていません。単語の意味すら分からないのはネットリテラシー低すぎます。
      メーカーとはOculus社のことを指しているのでしょうか?
      スペック観点での比較レビューは国内外問わず各メディアサイトで行われており、だからこそ「実機レビュー」という言葉も存在します。本記事はタイトル通り「Oculus GoがVR入門機として高すぎる理由」を述べているに過ぎません。
      また、仕様評価観点での議論すら許さないのであれば、その時点でネット上にある全てのレビューが「購入するほど興味がある」「資金的余裕がある」人のものに限定されてしまいます。
      VRに対する関心が高いサポーター層と一般人の認識の隔たりは非常に大きいと考えており、本記事は「入門機」と銘打っている通り「VR初心者」向けの記事です。
      「Oculus Go」自体のポテンシャルを否定するつもりはありませんが、「VR入門」として学生がお小遣いを貯めてワクワクしながら買うなら別の選択肢もあるよと提示している訳です。
      ありがとうございました。

  6. 匿名 より:

    VR未経験者です。
    コメントを見るまで糞記事を開いてしまっていることに気づきませんでした。
    最初にエアプ記事ということは示してほしかったです。
    とはいえ、それぞれのコメントに律儀に返信しているところは好感が持てます。
    がんばえ~。

    • タコッケー より:

      コメントありがとうございます。
      記事内容が「糞」かは読者各自の判断によると思います。
      高すぎる理由部分に同意できれば少なくとも参考になる情報なはず。
      ブラウザバックされてもSEOとして低下してしまうのですいません。
      「感想」「レビュー」とまで記載はしてないのでご了承下さい。
      経験的にはこんなの炎上の「え」の字にも当たらないので余裕です。
      疲れてきたらコメント欄閉めますが、暇人なのでコメントありがたいです。
      ありがとうございました。