Switchのパズルゲーム「マドリスR」をそこそこプレイした感想。
どんなゲーム?
「マドリスR」は『テトリス』のテトリミノに似た「マドリ」ブロックを配置して消していくパズルゲーム。テトリス同様にブロックを一列に揃えることを繰り返す。
iOS版は無料。Switch版は500円で発売中。
問題点
累計スコアに応じて上がる役職を「部長」までプレイして分かった本作の問題点を述べる。
間取り要素
ゲームは見た目が9割だ。本作は家探しで必ず見る「間取り図」をビジュアルの題材としており、テトリスのテトリミノを部屋の「間取り」に置き換えるアイデアと「マドリス」のタイトルだけで面白そうと思わせる訴求力を備えている。しかし、残念ながら肝心のゲーム内容はその期待に応えられていない。
本作で扱うテトリミノ「マドリ」はゲーム上は単なるブロックであり、窓とドアが繋がる間取りだろうがお構いなし。消すことで得られる家賃収入も単なるスコアで間取り破壊用のTNTも只の言葉遊び。パズルゲームを作りました → ビジュアルは間取りにしてみましたーな内容は残念の一言。
パズルゲームとして
商品紹介の「伝説のバカゲーパズル」な要素も全く見当たらない。ゲーム内容は至って真面目なパズルゲームでバカゲーに振り切っていないし、パズルゲームとしても詰めが甘過ぎる。具体的にはバランスを4*4のバカでかいブロックや特殊ブロックで処理しづらくする調整もプレイヤーには気持ちよくないし1つ次のブロックしか確認できない点、TNT爆破後のブロックがランダムな点も運要素が強すぎる。2, 3個くらいは確認できる仕様にしたりホールドを用意するだけで相当マシになったはず。盤面の色構成の視認性がクソ過ぎたり、ランキングが二重登録されるバグが残ってたりテストプレイを重ねたとは思えない。
世界観
バカゲーとしての魅力を強化するなら累計ポイントの役職表示もビジュアル化するなり左上の現在地表示も単なる文字列表示以外にしたり、間取り図内に人を表示させる等工夫できる点はあったはず。直近で遊んだパズルゲーム『スバラシティ』に比べて世界観が弱すぎる。絵を描ける人が周りに居ない結果であることは一個人ゲーム開発者として大いに理解は出来るがコンシューマに出すからには頑張って欲しかったポイント。音とグラフィックの拘りが弱くゲームとしての魅力に欠ける。
感想
500円(iOS版無料)という価格を考えれば十分遊べる内容。ただパズルゲームとしての完成度は低い。これなら『スバラシティ』の方が100倍良いし気持ちよく遊べる。暇つぶしに安いゲームを探している方は試しにプレイするのも良いかもしれない。