『おじいちゃんの記憶を巡る旅』感想:動く絵本感覚のパズルゲー

Android版の『おじいちゃんの記憶を巡る旅』をクリアしたので感想。

どんなゲーム?

Old Man's Journey Launch Trailer

『おじいちゃんの記憶を巡る旅』(原題:Old Man’s Journey)は美しいビジュアルと印象的な物語が特徴のパズルアドベンチャー。ゲーム中に音声や文字は一切出ず、風景の移り変わりと回想シーンで物語は進んでいく。主人公の人生を追体験をする中で得られる希望とは?

PC版, スマホ版, スイッチ版が発売しており、各定価は下記の通り。セール時はもっと安くなる。

  • Steam:798円
  • iOS:360円
  • Android:596円
  • Switch:1,000円

スイッチ版のみタイトルが日本語化されているが、ゲーム中は文字も出ないので他機種版でも問題なし。

魅力

グラフィック

本作最大の魅力は美しいビジュアルである。ゲームは見た目が9割と言うがその言葉通り、見た目だけで興味を持たせる力を持っている。ゲームとしてはタイトル通りで主人公である「おじいちゃん」の記憶を巡って旅をする内容なのだが、道中の風景は美しく絵画のような魅力を放っている。音楽も含めて雰囲気ゲーとしての感覚が強いため、世界観を気に入った方にはお勧めできる。

物語

物語は一人の人生を体験できる内容となっており、後悔・喪失・希望といった人生の複雑さが描かれている。回想シーンも絵で描かれるため文字情報が一切なくても理解可能で、全体の雰囲気を壊さない形で表現している点は見事。なお、物語自体は賛否両論がある内容だと思う。希望よりも切なさを優先した方が作品としては心に残ったはず。個人的には少々無難過ぎる。

手軽に遊べる

本作は1時間程度でクリアできる。やりこみ要素も存在しないため「ゲーム」としては限りなく短い。しかし、それも本作の魅力だと思う。パズル要素はいわば「ゲーム」として成立させるためのオマケ程度であり、難しくて詰まることはほぼ無い。

本作の主役は「グラフィック」「物語」であり、それを体験として提供する邪魔となり得る「ゲーム性」は意図的に排除した形だろう。インディー開発らしくて好感が持てる。そのため、本作に対する評価は得られた体験をどう捉えるかに尽きる。ヒューマン映画を1本観るつもりで遊んでみて欲しい。

感想

筆者はAndroid版をセール時に170円で購入したが、その価格にしては楽しめた。正直スイッチ版の定価1,000円は割高感が否めない。それなら500円プラスして『Stardew Valley』をやりたい。

肝心の物語も筆者的にはパンチ力が不足している。「お涙頂戴感」も感じてしまうし、ラストのまとめ方次第ではもっと名作になり得たはず。ゲームらしく分岐くらい用意しても良かったのでは。

とはいえ100円台で購入できればコスパは良いので、グラフィック、物語に興味を持ったならセール時に購入しても良いと思う。

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