私は映画の評判を確認する際に「ぴあ映画生活」を利用している。便利なサイトなのだが最近ステマが露骨なのでその見分け方をお伝えしたい。
ぴあ映画生活について
「ぴあ映画生活」はぴあ株式会社が運営する国内最大級の映画情報&コミュニティサイトである。ユーザー層に映画ファンが多く参考になるレビューも多い。比較対象として例えば「Yahoo!映画」などはライトユーザー層が厚く、レビュー内容もTwitter感覚の短い文章でレビューの体を成していないことも多い。しかし「ぴあ映画生活」ではコアな映画ファンが書いたであろう1000文字以上のレビューも散見される。
また、いわゆる名作と呼ばれる映画はしっかりと高い点数が付けられており、ある程度点数の妥当性があるのも魅力となっている。
ステマが増えている
そんな「ぴあ映画生活」だが最近露骨なステマが増えている。「ステマ」というのは金銭報酬の代わりに作品を好意的にレビューさせる宣伝手法である。筆者もアプリ開発をしているため、100ドルで100件レビューしますよ的なメールがよく届く。
「ぴあ映画生活」も例外ではなくステマが増えてきている。その見分け方を公開中の邦画『ピーチガール』を例に解説したい。
ステマの見分け方
★5が多過ぎる
まずステマである以上高評価をしなければ意味がない。そのため最高評価である★5のレビューがずらりと並びやすい。上記の例で言うと30件のレビュー中28件が満点という異常な高評価となっている。
評価者が他の作品を評価していない
もう一つの特徴として評価者が新規ユーザーで他の作品を評価していないという特徴がある。これは金銭報酬用に新規作成された捨てアカウントや未登録のまま評価するためであり、他の作品を評価する手間を省き平均点の上昇のみを目指すためである。
「ぴあ映画生活」では未登録ユーザーもレビューが可能となっている。先程の画面で言うと30レビュー中登録ユーザーによるレビューは1件のみである。もしステマでは無いとしても非映画ファンによる高評価であることは間違いない。
感想の中身が無い・偏っている
ステマレビューは総じて短文であることが多い。レビューの投稿数を稼いで平均点を上げるため、中身の文字数は関係ないのである。最初に書いたとおりこのサイトでは1000文字以上のレビューが多いが先ほどのレビューは一通り見たが200文字前後がほとんどだった。レビューの中身も単なる映画内容の解説だったり、主演俳優が好き~等ふざけたものばかりである。また特徴としてマイナス点を一切述べないこともポイントであり、全面的に内容を褒めちぎるレビューとなっている。
「ぴあ映画生活」は対策を
ステマを防ぐには運営のシステム面の強化が最も有効である。例えば新規ユーザーは採点不可にしたり、他作品の投稿数に応じた点数配分を行えば満足度の信頼性は高くなると思う。
現状は「レッドカーペット」の例でいうと露骨なステマに怒った映画ファンが正常な点数に戻すために0点を付けまくるという事態も起きている。
今回の例も普段映画を見ない層がアイドル映画として楽しんで高評価を付けたということも考えられる。しかしこのサイトは飽くまで「映画ファン」によるコミュニティサイトであり、急に土足で踏み入って荒らした挙句二度とレビューしないのはいかがなものかと思う。
アイドル・俳優オタクについても本当に好きならば「映画」として素晴らしいことを力説するべきである。文字量でも愛は伝わるのだから何千文字でもレビューして興味を持ってもらうのが正しいファンの姿だと私は思う。ステマは基本的に悪目立ちしかしないので、結果的に評価を落とすことになる。
利用者各位も上記の見分け方を参考にレビューサイトを便利に活用して欲しい。