【レビュー】Xperia 5の音質を劇的に向上させる方法

11月1日に発売されたソニーの新型スマートフォン「Xperia 5」のレビュー。音質を劇的に向上させる方法も併せて解説。

Xperia 5について

Xperia 5 プロモーションムービー

「Xperia 5」はソニーモバイルコミュニケーションズが6月に発売したフラグシップモデル「Xperia 1」の小型版と言えるモデル。21:9のシネマワイドディスプレイやトリプルレンズカメラを継承し、横幅68mmの持ちやすいサイズに。なおディスプレイは「Xperia 1」の4KからFull HD+にスペックダウンしている。

カラーは4色でau, ドコモ, ソフトバンクの3キャリアから好評発売中。ソフトバンクのみ2万円以上高額なので購入時は注意。

魅力

Xperia 1の完成形

ナンバリングから「Xperia 1」と「Xperia 10」の中間的なモデルと誤解されがちだが、実際は「Xperia 1」と基本スペックは変わらない。代表的な違いは下記の通り。

Xperia 1 Xperia 5
ディスプレイ 6.5インチ 6.1インチ
解像度 4K Full HD+
スーパースローモーション撮影 960fps 120fps
バッテリー 3200mAh 3000mAh
スマートコネクティビティ ×
サイズ(幅×高さ×厚さ) 72mm
167mm
8.2mm
68mm
158mm
8.2mm
重量 178g 164g

最大の違いはサイズで画面の縮小に伴い本体は一回り小さくなっている。これが日本人の手のひらにも馴染むサイズ感で使いやすい。サイズと重量感に関しては店頭で実際に触ってみるのがお勧め。

また、解像度は4KからFull HD+にダウンしているが元がオーバースペック過ぎた感も強い。その影響かバッテリー容量は小さくなっているにも関わらずXperia 5の電池持ちはXperia史上最高評価を得ている。その他に繋がらないWi-Fi接続を避ける新機能「スマートコネクティビティ」も地味に嬉しいポイント。

つまり「Xperia 5」は「Xperia 1」をベースにサイズと電池持ち、通信容量節約など細かい部分を調整し日本人向けに最適化された端末だと言えよう。

抜群のカメラ性能

気になるカメラ性能も素人目にはiPhone 11と比べても遜色がないレベル。一眼レフのような背景ぼかしも可能で夜景もキレイに撮れる。実際に撮り比べた比較記事はこの辺とこの辺が参考になりそう。歴代Xperiaとは異なり起動や保存も極めて早い。

ちなみにカメラ性能調査をしている「DXOMARK」における「Xperia 1」の評価は94点と低くHuaweiのMate 30 Proの121点に大差を付けられているが、これに関してはソニーのカメラ機能に対する考え方も考慮すべき。こちらの開発者インタビューでは画像の「真正性」を重視していると答えており、リアルな色合いを求めた結果として一般ユーザーの評価が低くなったと言い切っている。カメラの色補正に関しては好みもあるのでSNS上に挙げられている写真も確認して判断して欲しい。

21:9は機能的

見た目も特徴的な「21:9」のシネマワイドディスプレイは映像を観る時以外も非常に便利。多くの対応アプリで画面表示領域が広がり、SNSチェックやブラウジングも捗る。というのも昨今は上下に表示されるバナー広告や宣伝ツイートなど不要な情報が増えているがXperia 5は画面が縦に大きいため、メインコンテンツの邪魔をしない。体感的には従来の1.3倍の情報量が一度に目に入るためストレスが無い。

また、マルチウィンドウ機能で画面を2分割し異なるアプリを同時操作可能。YouTubeを再生しながらTwitterを眺めたり、ゲームをしながらWebで攻略情報を調べることも可能。このアスペクト比に慣れた後は普通のスマホに戻れなくなること間違いなし。

音質について

「Xperia」と言えば「ウォークマン」シリーズに匹敵する音質も魅力の一つだが「Xperia 5」においては注意が必要となる。

付属ケーブルはクソ

「Xperia 5」はイヤホンジャック非搭載である。代わりにType-Cを3.5mmに変換するケーブルが付属しているのだがコレを介すとハイレゾ音源だろうが高級ヘッドホンだろうがクソ音質に成り下がる。というのもType-C ⇔ 3.5mmの変換アダプタは「アナログ型」「デジタル型」の2種類が存在し、ハイレゾ音源に非対応なものも多い。Xperia 5に付属するケーブルは飽くまでテレビ用途のケーブルにイヤホンジャック変換機能を付けただけの安物で音楽を聴くのに全く適していない。後述する「DAC」「ハイレゾ」対応の変換ケーブルの購入を検討しよう。

Bluetoothは問題なし

また、最近流行の「ワイヤレスイヤホン」を利用している場合は問題なし。SONY製品ならノイズキャンセリング機能付きの「WF-1000XM3」も良いが飽くまでハイレゾ相当の音質なので、拘る人は来月発売の「WI-1000XM2」まで待ったほうが良さそう。こちらは「aptX HD」より高音質なLDACでの伝送が可能で有線接続にも対応している。また、後述の音楽再生アプリを使うことでさらなる音質向上が見込める。

[amazonjs asin=”B07TMLFBVQ” locale=”JP” title=”ソニー SONY ワイヤレスノイズキャンセリングイヤホン WF-1000XM3 : 完全ワイヤレス/Bluetooth/ハイレゾ相当 最大6時間連続再生 2019年モデル プラチナシルバー WF-1000XM3 S”] [amazonjs asin=”B07YYF4N6H” locale=”JP” title=”ソニー SONY ワイヤレスノイズキャンセリングイヤホン WI-1000XM2 : ハイレゾ対応/bluetooth / 最大10時間連続再生 / DSEE搭載 ネックバンド型 ノイキャンプロセッサーQN1搭載 ハードケース付属 2019年モデル プラチナシルバー WI-1000XM2 S”]

音質を良くする方法

Xperia 5で音楽を有線で聴く場合「DAC」「ハイレゾ」対応の変換ケーブルを購入すれば良い。筆者が購入したのは下記の商品。

[amazonjs asin=”B07SGK259N” locale=”JP” title=”MELODAY タイプC イヤホン 変換ケーブル Type C 変換 3.5mm イヤホンジャック イヤホン変換アダプター DAC ハイレゾ 音楽再生/音声通話/音量調節 iPadPro2018 Xperia XZ2/XZ3 HUAWEI Google Pixel 3/2 Samsung などに対応”]

価格も2,000円台と安くレビューも比較的信用できる内容だったので試したが音質は劇的に向上。Xperia 5で音楽を楽しむ上での必須アイテムと言えよう。

なおDAC搭載の変換ケーブルを使う場合、対応アプリを入れる必要がある。SONYが提供する「Music Center」も対応しているが音質はイマイチなので「Onkyo HF Player」がベスト。接続時に「HF Playerに〇〇へのアクセスを許可しますか?」とダイアログが出るが音量がMAXになるバグがあるので「キャンセル」を選ぶこと。気に入ったら有料版も購入してみて欲しい。

感想

4年前に購入したXperia Z5 PremiumからのMNPのため劇的な進化を感じられた。特にカメラ性能に関しては予想以上で起動も早いため撮影の頻度が高くなりそう。調べる限りは目立った不具合も報告されておらず名機として末永く愛されるのではないだろうか。

「5」に関してはSimフリー版の登場も噂されているが「Xperia 1 Professional Edition」と同様に海外ベースになるのか不明。FeliCaの搭載有無とROM容量、販売開始時期などを考慮して判断する形となる。来年3月には5Gサービス開始に合わせてフラグシップモデルも登場するため時期が悪いことは確か。それでも現時点で性能には非常に満足しているので気になる方はお財布と相談して検討してみて欲しい。

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