映画『グランド・ブダペスト・ホテル』感想 愛が詰まった古典的冒険活劇

映画『グランド・ブダペスト・ホテル』を観た。素晴らしい内容の映画だったので紹介したい。

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どんな映画?

『グランド・ブダペスト・ホテル』は2014年に上映されたドイツ・イギリス合作のコメディ映画。アカデミー賞4部門受賞しているほか、ゴールデングローブ賞の映画部門作品賞、ベルリン国際映画祭審査員グランプリも受賞している。

あらすじ

本作はタイトルから連想させられる『グランド・ブダペスト・ホテル』を舞台にした映画ではない。コンシェルジュであるグスタヴとロビーボーイのゼロとの2人による冒険活劇となっている。
物語の始まりこそホテルであるものの、物語は目まぐるしく移り変わる。殺人事件、相続争い、泥棒、刑務所、脱獄、追跡劇、銃撃戦、ラブロマンスetc…。これらの物語が連鎖的にテンポよく展開していく。音楽、グスタヴのキャラと急展開する話の相性が良く、紙芝居のように淡々と進む物語は観ていて非常に気持ちが良い。

世界観

本作はフィクションである。しかし本当にこんな国、物語、世界があったのではないかと思える様な説得力を持っている。この説得力の裏には綿密な世界設定小道具が存在する。上記のメイキングを見てみると分かるが書類、看板、パスポート、国旗、通貨に至るまで全てが完璧に作られている。一瞬しか映らない新聞の一字一句まで全てが考えられているのだ。

この映画は一から構築された世界を舞台にしたファンタジー映画だとも言える。

色調

映画監督にはそれぞれ得意としている色調がある。本作の監督ウェス・アンダーソンにおけるそれは黄色である。また、本作においては全編に渡って『グランド・ブダペスト・ホテル』の外壁色であるピンクも多用されている。

この色の使い方の芸術性が非常に高い。映画のどのシーンを切り取っても美しい絵画のようである。

アスペクト比

本作では語られる時代ごとにアスペクト比が使い分けられている。1932年は正方形に近い1.33:1。1985年は1.85:1。現代は16:9となっている。この手法は園子温の傑作映画『地獄でなぜ悪い』でも使われていた。同作では時代ごとに8mm35mmデジタルといった具合にカメラを使い分けて撮影が行われた。

この効果が時代感の演出に役立っており、画作りに対するこだわりも感じられる。

愛おしい古典的映画

本作は現代に作られたとは思えない愛おしい古典的映画である。映画内の演技もリアリズムからは程遠いわざとらしさが感じられる。しかしそれが本作のおとぎ話としての印象を強めている。観終わった後には貴方がゼロから実際に話を聞いたかのような、あるいは『グランド・ブダペスト・ホテル』という書物を読んだかのような記憶が残っているはずだ。

映画:グランド・ブダペスト・ホテル
ジャンル アドベンチャー
監督
脚本
製作
ウェス・アンダーソン
公開日 2014年6月6日
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