【みかじめ料】Googleアプリ有料化の理由:日本国内の影響は?

EU圏でGoogleアプリが有料化されることが大きな話題となっている。今回の件について「有料化の原因」「国内における影響」について見解をまとめる。

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概要

米IT大手「グーグル」は欧州でスマートフォン端末を販売するメーカー各社に対し無償提供していた「Gmail」「YouTube」「Googleマップ」「GooglePlay」といったモバイルアプリを有料化すると発表。今後、欧州経済領域(EEA)でスマートフォンを販売するメーカーが同アプリを利用するためにはGoogleにライセンス料を支払う必要がある。なお基本OS「Android」は引き続き無料提供される。

分析

EUの動向

まず今回の問題を理解するためには最近の欧州連合(EU)の政策執行機関である欧州委員会(EC)の動向を知る必要がある。2018年7月18日、ECはグーグルが基本ソフト「Android」に自社の検索ソフト「Chrome」を抱き合わせ搭載し、EU競争法(独占禁止法)に違反したと判断。グーグルに43億4000万ユーロ(約5700億円)の制裁金を支払うように命じた。

以前にもECはグーグルが自社のショッピングサービスを組織的に優遇し同業他社の検索順位を下げたとして2017年6月には24億2000万ユーロ(約3000億円)の制裁金を請求。2016年8月には米アップルが不公平な税制優遇措置を受けたとして追加課税に利息を加えた総額143億ユーロ(約1兆9千億円)を支払わせている。現在はGoogleのネット広告「アドセンス」も独占禁止法違反の疑いで調査しているほか、EUの個人情報保護に関する枠組みGDPRも制定。年内にも違反企業に対し制裁金支払いを求める見通しだ。

金額と手法を見ていただければ分かる通りEUのやり方は完全にヤ○ザのそれに近い。欧州議会の副議長を務めるラモン・トレモーザ議員に至っては「グーグルの解体」を委員会に促すなど2014年から検索・広告の独占状態解消に躍起になっている。

相殺と牽制

制裁金支払いの判決に対しGoogleは既に上訴を行っているが、仮に支払いが決定した場合はGoogleにとって大きな痛手となる。失われた収益を相殺する目的でEU圏におけるライセンス料の決定をした形だ。なお企業に課されるライセンス料の詳細は不明であり、金額によってはEEA圏のメーカー及びスマホ事業全体に経済的な悪影響が及ぶ。上訴の結果はまだ出ていないので判決前にEU側を牽制した政治的な思惑も見て取れる。今後、切り札として基本OS「Android」を有料化することも可能なのでGoogleとECの対立が明確になった形だ。

国内の影響

今回のアプリ有料化は飽くまでEEAでスマートフォンを販売する「メーカー」に対して課される内容であり、消費者に直接的な影響はない。しかし、EU圏ではメーカーがライセンス料によるコスト増を補填するために端末価格を値上げする等の間接的な影響が発生すると予想される。少なくともEU圏の端末を利用しない日本人にとっては影響なしと捉えて良いだろう。前述の通りEUとグーグルがドンパチし始めたと捉えておけば良い。

感想

正直EUの昨今の暴走具合は個人アプリ開発者としてもウンザリしている。GDPR施工後、既に個人情報保護規則の観点でアプリ削除の実害が発生しており、訴訟リスクを考えるとEU圏でアプリ公開しない方が遥かにメリットがある。海外ブログも閲覧時点で個人情報に関する規則を各サイトで同意させられる等、EUは自らの手でユーザーの利便性を低下させ孤立を深めている状態だ。個人的には個人情報保護などクソくらえと思っている。パーソナライズド広告然り、情報は公開すればするほど便利になり公開情報を元に標的にされることはまず無い。純粋にサービスの利便性を追求するならば情報は公開していくべきだと思う。

時代に逆行し孤立を深めるEU。今回の決定に対してEUの消費者はどう反応するか。今後のWebサービスのあり方を左右する判決の行く末を見守りたい。

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