【PS4】『デッドライジング』感想:蘇る名作ゾンビパラダイス

今更ながら初代『デッドライジング』のPS4版をレビュー。

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概要

『デッドライジング』はカプコンから2006年にXbox 360向けに発売された「ゾンビパラダイスアクション」ゲーム。10年の時を経て高画質化、高フレームレート化されたPS4版が発売された。

カプコンと言えばゾンビゲー『バイオハザード』が思い浮かぶ方も多いと思うが、本作も負けず劣らずのゾンビ愛に溢れた名作ゲームとなっている。

魅力

ゾンビパラダイス

本作の主役は主人公のジャーナリスト「フランク」ではなく、ゾンビである。ゾンビを輝かせるための舞台、武器、ストーリーが用意されており、登場人物たちは駒でしかない。バイオハザードが「サバイバルホラー」なのに対して、本作のジャンルは「ゾンビパラダイスアクション」である。ジャンル設定からも制作陣の熱いゾンビ愛が伝わってくる。

本作は「ショッピングモール」という最高の舞台でゾンビたちと戯れることが最大の目的である。サッカーボールをゾンビに向けて蹴って遊んだり、芝刈り機でお掃除したり、スタンダードにチェーンソーで薙ぎ払うことも出来る。超人フランクさんはモール内のあらゆるものを武器として扱うことが出来るので倉庫に置いてあるマネキンで殴ったり、店頭のポップ、ハンガー、レジ、椅子、鉢植えなど全てが武器になる。これを使ったらどうなるだろう?どれが強い?と試行錯誤して強い・面白い武器を探すのも楽しい。本作の「ゾンビ」は新しい道具を試すための実験体であり、フランクの相棒でもある。「バイオハザード」のような主人公に危害を加える恐ろしい存在ではないのだ。

人間の怖さ

モール内にはびこるゾンビより遥かに恐ろしいのが「人間」である。モール内には極限状態に置かれ精神がイカれたサイコパス達がボスとしてフランクの前に立ちはだかる。これが全員キャラが尖りまくっていて下手なB級映画よりも魅力的な人物ばかりとなっている。見応え充分なボス戦ムービーも魅力の一つだろう。

また、フランクが救助しなければならない「生存者」のクソAIも恐ろしい。フランクが手を引いて引率してあげなければ赤子同様に簡単にゾンビに殺されてしまう。目的地を指定しても右往左往したり、目を離した隙にゾンビと勝手にじゃれ合い出す。このAIとマニュアルセーブという点は昨今のゲームに慣れた人には非常にストレスに感じる要素だと思うので注意。

完成度

「ゾンビパラダイス」を目指している時点で分かると思うが、本作はいわゆるバカゲーである。ゾンビに向かってボーリング球を投げつけて倒すなど普通のゲームならまずあり得ないし、フランクの着替え要素も常軌を逸したチョイスとなっている。服、被り物次第では絵面だけでカオスとなり、シリアスなシーンもコメディになるゲームセンスが本作の異常性を助長している。

そんな「馬鹿馬鹿しさ」とは裏腹にゲーム自体は超丁寧に作られている。本作のディレクターを務めた河野禎則氏は「ロックマンDASH」シリーズも手掛けたベテランであり、制作も日本人スタッフによる職人技で作られている。2006年当時としては限界を超えていたであろう圧倒的なゾンビの量、夜に凶暴化するゾンビ、登場するカルト教団員、特殊部隊員など丁寧に飽きさせない工夫がなされている。生存者救済のミッション性も箱庭の特性を活かしきっている。アクションも気持ち良い動きでゲームとしての完成度は非常に高い。世界的に評価された事実にも頷ける。

感想

2006年発売とは思えない色褪せない名作だった。バイオとは異なるコンセプトも素晴らしく、当時のカプコンが世界的に極めて異質な作品を出していた事実に驚かされる。その後「デッドライジング4」までシリーズ作品が発売しているが、初代こそ最高傑作との呼び声も高い。筆者も実際そうだと思う。

Xbox 360でしか作り出せない世界を素晴らしいスタッフ達で見事に作り上げたカプコン。来週発売の『モンスターハンターワールド』でも世界に実力を見せつけられるのか。今後のカプコンに期待したい。

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