【2019年】ハースストーンが過去最低のクソ環境になった理由

昨今のハースストーン環境が酷すぎるので考察記事。

現在の環境

引用元:Vicious Syndicate

2019年1月時点で目立っているデッキ構成は大まかには下記の通り。詳細はvS Data Reaper Report参照。

  • ハンター
  • 奇数・偶数デッキ
  • OTKデッキ

ハンターの使用率は27.5%と頭一つ飛び出ており、過去のヒーロー別使用率推移を確認しても異様とも言える状況。奇数・偶数構成のパラディン、奇数ローグも多く、DKパラやマリゴス、メックトゥーンを利用したOTKデッキも頻繁に見かける。

評価

現在の環境に多くのHSプレイヤーは失望している。ハースストーン攻略まとめ速報でも「あの頃は良かった…」の環境談義ばかりでデッキ考察やプレイングの話題は全く無い。SNSでも批判的な声が多く見られる。

問題点

現環境における問題点の殆どは昨年10月時点でのVSのレポート「デッキの極端な相性差がハースストーンに与える影響とは」で指摘されている。現状はそれが天下一ヴドゥ祭でのハンター・パラディン強化、他ヒーローナーフの影響で更に悪化した状況だと言えよう。

デッキ相性による勝敗

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FFDCGの感想記事でも触れたがカードゲームの楽しさの基本は読み合いにあると思う。相手の手札や意図を読み取って限りなく「正解」に近いプレイングを積み重ねることで勝利を目指す。トレードするのか顔面を狙うのか、今カードを切るのか相手のキーカード使用を待つのか…場面ごとにドラマが存在しそこに「運」の要素が加わりつつも実力が明確に表れるゲーム、それが私の知る『ハースストーン』だった。

しかし、現在の環境は異なる。プレイ開始時点で奇数・偶数デッキが判明しヒーロー相性次第で勝ち目は0。精細なプレイングを積み重ねてもカード1枚の有無で勝敗が決定する。プレイ後に振り返っても「あの場面で○○を引かれなければ」と原因が相手側の運によることが多い。極端な話デッキ相性による「じゃんけん」の様相を呈しており、プレイヤーによるプレイングは決まり通りの七並べを続ける作業でしかない。勝敗に影響するのはプレイヤーが選ぶデッキと運次第でプレイングが殆ど勝敗に影響しないのだ。

ハンター一強

そんな環境下では当然ながらプレイヤーが使いたいヒーローよりも純粋に勝率の高いヒーローが使用される傾向が強まる。猛威を奮っているのがハンターで呪文石による盤面展開、秘策で顔面ケア、狩人の狙いでの除去、ズルジンでの再展開・除去など全く隙きが無い。OTKデッキのような高度なプレイングも必要とせず、マナコスト順にカードを切っていくだけで簡単に勝てる。相手にする側としてはテンプレ構成・プレイングばかりで何一つ楽しくない。

DKレクサーを始めとしたデスナイトヒーローも環境における大戦犯。ヒーロー毎の相性差を広げるカード性能を有しており、無限リソースの提供は各ヒーロー本来の特性ともマッチしていない。DKがデッキの底に埋まっているか否かでも勝敗が決まってしまう。

OTKのストレス

カードゲームとしての楽しさを下げているのがOTKデッキの台頭。1プレイが必然的に長くなりOTKされる側には大きなストレス要素、使う側もドローを繰り返す作業で楽しくない。初心者からしても良い印象は受けず、ゲームに対して与える影響のマイナス面ばかりが強すぎる。

盤面をしっかり抑えて少しずつ体力を削りギリギリ1点差で勝敗が決した頃はプレイングの重要性を初心者ながら理解できたし、日に日に上達するのを感じられた。現環境は『シャドウバース』を笑えないレベルで自分がしたいことの押し付け合いでしかなく、プレイ中のカードを通じた会話がほとんど存在しない。

感想

現環境の荒れ具合は凄まじくハンターの一部カードをナーフして収まるレベルではない。次回のスタン落ちまでクソ環境は継続されると思う。奇数・偶数デッキの失敗を認めてハースストーン元々の魅力に立ち返り、プレイングが重要視されるバランスに再調整されることを願うばかりだ。

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コメント

  1. どすこいん より:

    DCGの始祖たるハースがそのような状況になってしまっているのは残念です。
    私はハースをプレイしたことはありませんが、ウォーブレ(既にサービス終了しました)というDCGをプレイしていました。
    3回ほどワンショットがトップメタに君臨していた期間がありましたが、読みもプレイングも封殺されて確かにつまらない事この上なかったです。

    ただ、対戦中相手に追加ターンを押し付けて、最後に「相手が対戦中に行った追加ターンの数だけ自分のターンを追加する」カードを出して勝つ、ディスターン戦術なる高難度OTKがあったのですが、それは決められても不思議とウンザリしませんでした。OTKは本来、珍しいもん見れたなあ~くらいの成功率がベストなのかもしれませんね

    • タコッケー より:

      どすこいん様、コメントありがとうございます。
      『ハースストーン』をベースにしたDCGが多い中でこの状況は残念でなりません。
      サービス開始時も相手デッキを枯渇させて相手を倒すミルローグが存在しましたが、勝率的にも鳴かず飛ばずの状況で見かけたときは逆に応援したい気持ちになったものです。
      ワンサイドゲームが延々と続く類のOTKはストレスになるのでしょうね。
      全体的なバランス感の統一とゲームとしての「面白さ」の継続はDCG永遠の課題なのかもしれません。
      ありがとうございました。

  2. あんどう より:

    自分が始めた頃のハースストーンに戻りたいです

    • タコッケー より:

      あんどう様、コメントありがとうございます。
      本当にそう思います。
      いっそのことカードプールまっさらにして再出発して欲しいレベルですね。
      現状スタン落ちのスパンが悲観的になる要因なので環境自体の再構築が必要でしょう。
      「失敗だった」と認めてやり直した方が間違いなく盛り上がりますし期待が持てます。
      ユーザー数も間違いなく減っていますし今後の対応に期待ですね。
      ありがとうございました。

  3. タカサゴ より:

    相性ゲーが極まっているというのは正にその通りだと思いますね。記事に全面同意です。
    ハース、シャドバ、遊戯王DL、TEPPENと色々なdcgを触って来ましたが、そのどれもが、不利な対面と当たるとほぼ負けが決定するような調整をしていると感じます。これでは試合内容が一方的になりやすく、プレイしていてストレスが溜まってしまいます。特に何百戦とこなさなければならないラダーでこの仕様は苦痛でしかありません。
    よくカードゲームのバランスが批判される時、「引き運ゲー」と言われがちですが、そっちの方が相性じゃんけんより余程楽しいと思いますね。好きなデッキで逆転のカードを引いて勝利出来たら最高に嬉しいですから。
    競技性を保つのが難しいならカジュアルに舵を切って貰いたいです。不利対面と当たって終始一方的な試合をさせられるより、引いたカードによって形勢がコロコロ変わるようなゲームの方が絶対に楽しい。自分はそう思います。

    • タコッケー より:

      タカサゴ様、コメントありがとうございます。
      試合開始時点でジャンケンではプレイヤーの存在意義がありませんよね。
      昔のハースは「発見」によるデッキ外リソースも含めた運要素と実力のバランス感が楽しかったと考えています。
      今はCM打ってたころのキャッチコピー「あるぞ、一発逆転!」が皆無というか「ゼフリス」頼みで実にしょうもない。
      プレイヤーの存在意義と勝敗に対する実力の影響を考えたゲームデザインに回帰して欲しいですね。
      カジュアルへの舵切りについても同意です。
      WoWクラシックも流行してますし、二度と手に入らないカードバック・スキンも新規参入を拒む要素なので1から仕切り直しましょう。
      シュレッダーから週末預言者が出たりヨグ頼みが良くも悪くも盛り上がったあの頃に戻るだけで十分。
      カードゲームの「楽しさ」を感じられるゲームに戻って欲しい。
      ありがとうございました。