【Switch・PS4】ONE MORE DUNGEON感想

12月21日からニンテンドースイッチ・PS4で配信が開始された3DアクションRPG『ONE MORE DUNGEON』のプレイ感想。定価で買うには勿体無い残念な出来のFPSだった。

どんなゲーム?

『ONE MORE DUNGEON』 ゲームプレイトレーラー

『ONE MORE DUNGEON』はロシアのインディーゲームスタジオ「Stately Snail」開発のFPS×ローグライクなアクションRPG。昔ながらのFPS視点とローグライクをかけ合わせたゲーム性が特徴でマップの自動生成やリプレイ時の強化等の要素が用意されている。

PS4・ニンテンドースイッチ向けには日本語対応済みで999円で販売中。Steamなら定価は498円でウインターセール中は199円で購入可能。本記事は日本語化パッチ適用後のPC版をプレイした感想となる。

微妙な点

ローグライクではない

本作は特徴に「ローグライク」を掲げているが実際のゲーム性は初代DOOMを彷彿とさせるダンジョンFPSとなっている。ダンジョンに現れる敵ごとに攻撃方法・動きを覚えて、避ける・撃つを繰り返すのが基本であり、ダンジョンで拾うアイテム、マップの自動生成等は付加要素に留まっている。割合としてはFPSが9割、ローグライク1割といったところなので本作に「ローグライク」を期待するとガッカリする。

ローグライクとしての魅力が無い理由はアイテムの少なさ、スコア性、リプレイ性の低さが原因だと思う。本作のアイテム数は80種類以上に留まっており、SFC版『風来のシレン』の250種類と比較しても少なさは歴然。拾得する武器も大した違いが無いためプレイする度に発見する楽しみが少ない。

杖使用時のコスト

本作は片手のを使って遠距離攻撃を行うのが戦闘の基本となる。もう一方の手には近距離武器を装備しているが基本は物を壊す用で、遠くの敵に魔法弾を撃って倒しダンジョン探索を進めるのがベースとなる。この杖の仕様にはクリスタルが必要となり、残弾数は限られている。クリスタルはダンジョンで拾得可能だが数はかなり少ない。気にせず魔法を使いすぎるとすぐに弾切れに陥る。

この杖のコスト仕様がゲーム的に足を引っ張っている一因なことは間違い無い。序盤で強力な武器を拾ったとしても攻撃力とクリスタル使用数が比例するため迂闊には装備できない。ローグライクの魅力である「ランダム性」を削ぎ落とした事で探索・収集の魅力が下がってしまっている。

難易度が高い

杖のコスト仕様、救済アイテムやリプレイ時のミューテーターの弱さも含めて設定された難易度は非常に高い。スイッチ向けでマイクラを彷彿とさせる3Dドットなので釣られて買ってしまう子供も居るかと思うが、まずクリア出来ないと思う。というより能動的にクリアしようと思うほど面白くない。本作をプレイするほどに2Dアクション×ローグライクの名作『ローグレガシー』のバランスの素晴らしさが際立つ。

今回はPS4, PS3, PS Vita, PCの名作アクションゲーム『ローグレガシー』を紹介したい。 ローグライクとは? 本作...

感想

PC向けで199円なら「まあこんなもんか」で済ませられるが定価999円で買うには余りにお粗末な出来のゲームとなっている。開発元の「Stately Snail」が2人体制のスタジオであり、ほぼ個人開発と考えれば納得できる部分も多いが、SEなどはUnity用のAsset「Universal Sound FX」に頼っていたり「Unityでの個人開発感」を至る所に感じる。

ゲームは見た目が9割なのでレトロフィーチャーな3Dドットに惹かれる方も多いと思うがゲーム内容は昔ながらのダンジョンFPSに留まっているので、覚悟を持った方のみ購入するように注意して欲しい。

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コメント

  1. 無線LANねーちゃん より:

    スコアを使ってエネミーの体力半減や自身の体力追加、クリスタル追加みたいな強化もあるけど
    そのほかは視界が狭まる、階層のサイズ拡張、火薬増加、エネミー増加、HP1でゲーム開始、30秒毎にHP1減少等の主人公縛りの要素ばかりでレベルの概念もないから買って損したという汗 せめて消費スコアが上がる代わりにスコアでの体力追加が何回もできたらよかった汗

    買う前にここに巡り合えてたら買うのやめてたかもしれない

    • タコッケー より:

      無線LANねーちゃん様、コメントありがとうございます。
      リスタート時の強化も微妙すぎますよね。。。
      「遊び」として用意された付加要素という感覚を受けます。
      RPGライクな強化があればまだ救いが有りましたね。
      完全にFPS×ダンジョン風という感じの作品でした。

      私も安いPC版じゃなかったら後悔したと思います。
      スイッチは良いゲームも多いので今後、良い作品に出会えることを祈っています。
      ありがとうございました。