『山賊ダイアリー』感想、ジビエ入門には高円寺の猪鹿鳥がお勧め

今回は狩猟&ジビエ料理漫画『山賊ダイアリー』を紹介したい。

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どんな漫画?

山賊ダイアリー』は岡本健太郎のエッセイ漫画。イブニングで2011年から2016年まで連載され、単行本は全7巻が発売されている。

漫画としては異質な狩猟・ジビエ料理がテーマになっており、猟銃所持許可・狩猟免許取得までの経緯や、サバイバル術がエッセイ形式で描かれている。ジビエをテーマにした作品はいくら探しても本作だけだと思う。(ドキュメンタリーを除く)

魅力

ファンタジー感

本作の魅力は「狩り」という行為が私達にとって「ファンタジー」である点だと思う。私はなんて当然触ったことも無いし、シカも観光地・動物園で見かけるくらい。イノシシに至っては実物を見たことすら無い。本作ではそんな未知の世界でのサバイバル術が紹介されている。

内容はの仕掛け方、動植物の見分け方、肉処理の方法、グルメレポートに至るまで幅広い。都会育ちの私はヌートリアという巨大ネズミのような動物の存在すら知らなかった。さながら設定が超練られたファンタジーのように感じてしまう。

何でも食う

作者の「獲ったら何でも食う」姿勢も大きな魅力である。作中だけでカラス、ヌートリア、カメ、マムシ、ザリガニ、野ウサギの糞などを食べており、解体手順や味のレポートもしっかりされている。過去にはカエルやスズメも食べているらしい。これは自分には出来ない(やろうと思わない)体験なので読んでいて非常に興味深い。私達にとって身近なハト、カラスを食べることなど読むまで想像すらしなかった。

ちなみにベアグリルスのように生で食べたりはしないので安心して欲しい。読む限り作者は衛生面には気を使っているので、安心して読める範囲内となっている。

気軽に読める

本作はエッセイ形式なので一話ずつ気軽に読めることも魅力である。内容も野鳥を獲ったり、罠を仕掛けて見回りしたり、猟師仲間と共猟するなど毎回違った楽しみがある。ダイアリーというタイトルから分かる通り2009年から2011年の猟期の出来事を淡々と描いており山の季節感も感じられる。

読みやすさという点で重要なのが作者の画力が低いことである。おかげで解体シーンの生々しさが無く食事中でも安心して読める。というかエッセイ漫画なので意図的に描き込みを避けて読みやすくしている部分もある。しかし読み返すと1巻はかなり丁寧に描かれており、以降巻を追う毎に記号的になっている。2巻あたりで最適化は済んでいると思うのでそれ以降は時間に追われての手抜きだと思う。

ジビエ料理に興味を持ったなら

ジビエ料理に興味を持ったなら高円寺駅近くにあるジビエ料理店「ジビエ猪鹿鳥」がお勧めである。70近いマスターが狩猟した猪、鹿、鴨肉をリーズナブルな値段で楽しめる。興味があれば鹿の脳みそ・ペニスといった珍味も頼める。

ジビエ料理は昨今ブームなので食べられる店も増えているがここまで安く食べられる店は他に無いと思う。店は全席カウンターで狭いため、事前の予約がお勧め。鹿のたたき、猪肉の串焼き、合鴨の燻製など絶品である。

新作も連載中

作者の岡本健太郎は現在イブニングで『山賊ダイアリーSS』を連載中。新作の舞台はになったらしい。WEBでは2話まで無料で読むことが出来る。

正直なところ猟・ジビエという未知のジャンルを扱っているのが魅力だったため、この方向転換は残念。魚であれば漁師という専門家が居る以上、海で遊んでいる感が強く、ハンターとして格好良くない。また、『山賊ダイアリー』の時にあった猟師仲間・猟友会のやり取りが無いのも残念である。

まず興味を持った場合は是非とも『山賊ダイアリー』から読むことをお勧めする。

漫画:山賊ダイアリー
ジャンル エッセイ
掲載誌 イブニング
掲載期間 2011年6号~2016年17号
巻数 全7巻
作者 岡本健太郎
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