作品を「売上」で語る人間はオタクですら無い

4月5日、アニメーション監督の高畑勲が死去した。SNS上では別れを惜しむ声が多く見られるが、未だに売上の話を持ち出す無粋な輩も見られるので意見をまとめてみる。

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オタクと「売上」の話

アニメや映画、ゲームなどを議論する場では度々「売上」の話が出てくる。他の作品、ハード、企業と比較した煽り目的で引用されるケースも多く、作品議論を行わず売上の話だけしている人も見られる。なぜ作品ではなく「売上」を議題にするのか、その心理と問題点について分析してみたい。

心理

そもそも何故オタクは「売上」をやたらと持ち出すのだろうか。そこには3つの理由が考えられる。

派閥問題

「売上」の話が持ち出されると場では必ずと言っていいほど派閥間のレスバトルが勃発している。その中ではネガキャンや(一部の)欠陥指摘、人格攻撃といった倫理的に逸脱した行為が行われていることも多い。この傾向特にが顕著なのは「ゲーム業界、ハードウェア@2ch掲示板(通称:ゲハ)」で任天堂陣営(妊娠)とソニー陣営(GK)でソフト売上に対する不毛な議論が日々行われている。

この時「売上」は相手陣営への攻撃用途としてのみ使用され、作品の内容には全く触れないことが多い。「売上」を話す理由の根幹には歴史的な派閥問題が根深く残っている。

明確な指標

互いに争う中でも特に「売上」が用いられる最大の理由は「数字」という明確な指標が存在する為である。第三者が見ても客観的に判断することが出来て、明確に(売上の)上下が定まる。端的に言えば分かりやすい。実際には売上と作品の文化的な価値、面白さは別なのだが、とにかく相手を言い負かすことに躍起になっている連中は、そんなこと気にも留めない。相手を言い負かしてマウンティングさえ取れれば十分なのである。

そもそも見てない

意外と多いのが作品を見たり遊んですら居ないのに語る人たち。発売直後のゲームは特にこの傾向が強く、大手ネットショップ「Amazon」のレビュー欄では明らかなネガキャンも多数見られる。人気RPG『ゼノブレイド2』発売時にはレビュー機能が購入者限定になる事件も発生した。

そもそも自身が作品を見たり遊んだりしていない以上、語ることが出来るのが「売上」だけになってしまうケースも多い。一部の欠陥やバグばかり指摘する批評まがいも同様の理由だろう。

問題点

「売上」の話を持ち出すこと自体にどんな問題があるのだろうか。3つの観点から考えてみる。

売上≠価値

そもそも「売上」と作品が持つ文化的な「価値」は必ずしも比例していない。2010年に大ヒットした3D映画『アバター』は言わずもがな、2016年に社会現象を引き起こした『君の名は。』も意見が分かれている。作品の売上はプロモーションの成否、話題性、対象年齢層、大衆向けか否か等が大きく影響するので「売上が多い=良い作品」という構図にはならない。

にも関わらずより「売上」の多い作品が「良い」と考える短絡的な思考も多い。良い作品だからこそ売上が伸びるケースも最近はあるが、国内では良作が埋もれてしまうこともある。作品自体の「面白さ」は売上を左右する一つの要素でしかない点に注意したい。

消費者が気にする話ではない

そもそも「売上」に関する話は消費者が気にする必要がない。シリーズ作品のファンであれば、売上次第で続編に対する望みも変わってくるが、気にしたところで売上は変わらないしファンなら購入して周りに広める努力をするべきである。

過去には名作ACT『大神』ファンを自称するユーザーがリマスター版の不買運動をする事件もあった。中途半端な企業目線、制作者目線は邪魔にしかならない。

ただ、個人的な話だがメタルギアとKONAMI関連については未だに許せない。買い支えたところでファンが求める方向にお金が動かないことが目に見えている。

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不毛

アニメの円盤売上やゲームの本数、ハード売上などの議論は全て不毛である。議論の生産性は皆無で攻撃自体が目的化してしまっている。それでいて本人は「正しいこと」を訴えているつもりなのでタチが悪い。関わっても良いことは無いので売上語りをする知り合いが居れば関わり合いを断つに限る。文化的な目線で「面白さ」の議論を行えるように心がけたい。

感想

以上、思いついたので軽く記事にまとめてみた。問題は根深いので未来永劫この手の議論が収束することは無いと思う。この手の話をする人を現実で見かけることはまず無いので、ネット上で同様の主張を見かけた時の「捉え方」として参考にして欲しい。

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