先月のフリープレイで配信された『BADLAND:Game of the Year Edition』をクリアしたのでレビュー。
どんなゲーム?
『BADLAND』は2013年にiOS向けに配信されたゲーム。幻想的なビジュアルとシンプルなゲーム性が高く評価され、iPad Game of the Yearを始めとした数々の賞を受賞している。
ゲーム内容
雰囲気
本作で最も特徴的なのは独特なビジュアルである。美しい背景とのコントラストが目立つ『LIMBO』のようなキャラクターをひたすら右に移動させていく。
BGMは存在せず自然を感じる環境音と効果音だけが鳴り響く世界はひと目で引き込まれる魅力を持っている。
ゲーム性
本作の操作はスティックでの左右移動と×ボタンでの羽ばたきだけである。そう聞くとゲームとして簡単そうなイメージだが本作の難易度は非常に高い。
その一因となっているのが横方向への強制スクロール仕様である。本作は羽ばたきと横移動で位置を調整しつつひたすら右に進んでいくのだがキャラクターが左の画面外に出ると死んでしまう。そのため障害物を上手く避けつつ多くのクローンを生き残らせる判断力が必要となる。
趣向を凝らしたギミック
本作は全100ステージに及ぶ大量のステージが用意されている。しかし同じステージは一つとして存在しない。
キャラクターが大きくなる、小さくなる、時間が遅くなる、早くなる、回転する等のギミックの組み合わせで全く異なるゲーム性をステージ毎に生み出している。
スピードと判断力勝負のステージもあれば、ゆっくりと移動する動きの精細さが求められるステージ、謎解きの発想が重要となるステージなどバリエーションに富んだ内容を毎回楽しめる。
感想
プレイした感想だが非常にストレス係数の高い難易度だった。一つのチェックポイントをクリアするのに30回以上10分以上消費することもザラにあり、運に左右される要素も多い。なお救済措置としてミスが続いた場合にスキップできる機能も用意されている。
理不尽さを感じるステージも多いのだがそれが本作の一つの魅力だと思う。本作では分岐ルートに個体を進ませて見殺しにする必要があるギミックや初見殺しのギミック、大量の生・死が繰り返されるステージなどが用意されている。
それらは自然が本来持つ理不尽さなのでは無いかとも考えられる。無論ゲームとしては問題があるバランスなのだが達成感も大きい。「絶対ムリだろコレ」というレベルのステージも少なめだと思う。繰り返しプレイすることでクリアできるバランスではあると思う。
まあ正直二度とクリアしたいとは思わない難易度。以前フリープレイだった『Lumo』も同じような高難易度で半ば意地になってクリアしたのを思い出す。
無料なら良い出来
本作に定価の1,159円出すのは躊躇するがAndroid版なら無料、Steamでもサマーセールでも236円で購入できる。その程度の価格帯と考えるとゲームの出来自体は非常に良いので十分お勧めできる。
しかしクリアするには前述の通りかなりの気合いを要する。興味を持った方は是非とも覚悟の上で購入して欲しい。
ちなみにPS4版は勝手に四角ボタンのリセットが行われるバグがあった。PS4を再起動することで元に戻ったので注意。
ゲーム:BADLAND:Game of the Year Edition | |
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ゲームジャンル | パズル |
機種 | PC PS4 PS3 PS Vita Wii U Android iOS Xbox One |
配信日 | 2013年4月4日 |
開発元 | Frogmind Games |