PS4『Donut County』をクリアしSwitch版のほうが楽しめそうだと思ったので感想記事。
どんなゲーム?
『Donut County』は全てを飲み込み穴を操作してモノや動物、建物まで落としてしまうパズルゲーム。穴は何かを落とすたびに広がり続け次第に大きなモノを落とせるようになってくる。イメージとしては穴版の塊魂にも近い。
PS4版, Switch版ともに定価1,500円で販売中。iOS版やPC版も存在する。
魅力
プラチナトロフィー取得までやり込んで分かった本作の魅力を解説してみる。
落とす快感
本作最大の魅力は自身が「穴」となり、あらゆる物を取り込んでいく快感にある。最初はコップや本等の小物しか落とせないほど小さいが穴は次第に大きくなり椅子やテーブル、車、最終的には建物まで飲み込んでしまう。この気持ち良さは人気パズルアクションゲーム『塊魂』と似たものを感じる。穴を動かしてモノを飲み込むだけでも気持ちよくて楽しい。
しかし、本作は「ゲーム」として捉えた場合『塊魂』とは大きく異なる。『Donut County』はストーリーあり、ステージクリア型のパズルゲームであり、時間制限でハイスコアを目指す『塊魂』のようなリプレイ性は全く存在しない。純粋に約2時間ほどのゲームプレイを楽しむ作品でしかない点に注意したい。
雰囲気と物語
本作を手がけたのは名作ADV『フィンチ家の奇妙な屋敷でおきたこと』や『The Unfinished Swan』で知られるインディー開発者Ben Esposito氏。尖った名作を生み出してきた同氏らしいオリジナリティと暖かさを本作も感じることが出来る。正直なところストーリーは序盤は退屈で魅力も伝わりづらいが、終盤になるにつれて背景や全体像が見えてくる。ラストの展開後はアライグマを好きになっているはずだ。
機種による違い
本作はコンシューマ向けにはPS4版とSwitch版が配信されているが、PS4版をクリアした感想としてはSwitch版の方が本作を楽しめると思う。ゲーム内で穴を操作する方法としてPS4版は「スティック」でのポインタ操作が必須、Switch版は「タッチスクリーン」での操作に対応している。スマホ版が配信されている背景からも「タッチスクリーン」でのプレイが想定されたゲーム内容なはず。物理演算・描画的に重い部分も無いためSwitch版が選択肢としてはベストなはず。PCのマウス操作も向いていそう。
ただしPS系ハードのトロフィーを集めている方はPS4版もオススメ。プラチナトロフィーは3時間未満で取得可能でブーストとしても便利。セールも定期的に実施されているので価格、操作性を加味して判断すると良いだろう。
感想
リプレイ性が低く「ゲーム」として面白いかは微妙だが本作でしか体験できない気持ち良さはそれだけで魅力的。価格帯も安いとは言えないが手も伸ばしやすい。興味を持った方は気軽に遊んでみて欲しい。