前回『スーパーマリオ オデッセイ』クリア後ネタバレなし感想をまとめたので、今回はネタバレありの感想をまとめる。ネタバレ注意。
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ここからネタバレ
ラスボス戦
今作のラスボス戦の舞台は月の結婚式場。「ラストは宇宙」の定番をしっかり抑えつつ、式場・タキシードの白と宇宙空間の黒のコントラストが非常に幻想的。「その結婚式待った!」的な流れもベタで素晴らしい。
ラスボスはシリーズ恒例のクッパ。雲の国で1回目の戦闘を行った時よりもパワーアップしている。自然な流れで事前に攻略法を確認させておく丁寧なゲーム作りはさすがの一言。戦い方で迷わずに気持ちよく戦うことが出来る。
パワーアップしていても苦戦するほどではなく、アクション初心者もしっかりクリアできる難易度。ちなみに炎を吐く時にクッパのたてがみがなびく感じが超格好良い。
キャプチャー
そして無事にエンディングかと思いきや、崩壊を始めた月からの脱出パートが開始。脱出のためにマリオは何とクッパをキャプチャーする。
この時の演出も素晴らしい。過去作のBGMや懐かしのクッパ達が走馬灯のように流れる。クッパと歩んできたマリオシリーズとしての歴史、最新作で遂に「クッパとの協力」が実現したことにシリーズファンは感涙だと思う。個人的にはこの演出だけでマリオシリーズをやってきて良かったと心から思えた。
脱出パート自体は非常に簡単。ポップなBGMも相まって盛り上がりは最高潮なので、クッパを操作する楽しさを味わう演出としての要素が強い。その後はマリオ・クッパのプロポーズと2人共振られるコミカルな流れでエンディングへ。「そのまま結婚」という流れにはせず、距離感を保ったまま上手くまとめている。
クリア後
クリア後は何と「キノコ王国」が出現。これもマリオ64世代には堪らないサービス。帽子と衣装を変更することで64時代のグラフィックに変わるのも最高。メタルギアソリッド4で初代MGSの顔に変更できたのを思い出した。
そしてピーチ城の上にはヨッシーが出現。キャプチャーして操作することが出来る。ふんばりジャンプでキノコ王国を飛び回るのも楽しい。
お城の中も簡素化されているが懐かしさを感じる作り。天井を見上げるとパワームーンがゲットできたり、当時のプレイヤー向けの小ネタも満載となっている。また、ボス再戦用の絵も王国内に存在するが、入った時のSEが当時のままで泣ける。
感想
シリーズファン向けの演出・サービスが光るマリオシリーズとしての集大成とも言える見事な内容だった。最後はプレイしていて感謝の気持ちでいっぱいだった。よくここまでやってくれたという感じ。
特にクリア後の展開はマリオ64好きには嬉しい限り。キノコ王国自体がかなり作り込まれていて、やり応えが非常にある。多くのプレイヤーはクリア後もキノコ王国でのプレイを継続してしまうことだろう。
ゲームとして振り返ると、箱庭型への回帰は見事に成功していると思う。『ゼルダBotW』のようにステージ中に遊びを散りばめ、発見が連続する喜びは今作でも感じられる。用意されたミニゲームはいずれもクオリティが高いし、1つのゲームとは思えない幅広い遊びを本作1本で楽しめる。
しかし、『ゼルダBotW』と比較してしまうと明らかに『ゼルダ』の方が楽しかったことも明らか。『マリオ オデッセイ』はプレイしていた楽しいが、ゼルダのような中毒性は感じられなかった。これがオープンワールドとしての頂点と箱庭型の限界との差なのかもしれない。『ゼルダBotW』との比較記事は別途まとめようと思う。
とはいえ間違いなく傑作で「神ゲー」と呼べる内容だった。ニンテンドースイッチを持っている全員にお勧めできるし、初めてゲームをプレイする人にこそ遊んで欲しいタイトルである。マリオこそビデオゲームの原点であり、ゲームのお手本であることを再度実感できる名作だった。今後もゲームシリーズとして進化し続けて欲しい。