9月5日に放送された『ガイアの夜明け【宿命の対決!キリンVSアサヒ 夏の激闘】』の内容が話題となっているので記事にまとめておく。
番組内容
キリッと冷えたビールは美味しいですよね。ビール業界で激しいトップ争いを繰り広げるのがキリンとアサヒ。2位のキリンはアサヒの「スーパードライ」の牙城を崩すべく「一番搾り」を4年ぶりにリニューアル。5日(火)よる10時の放送は、知られざるビール販売の闘いの最前線を密着取材しました! pic.twitter.com/C5PquVPfjh
— ガイアの夜明け 番組公式ツイッター (@gaia_no_yoake) September 5, 2017
『ガイアの夜明け』は毎週火曜日にテレビ東京で放送されている経済ドキュメンタリー番組。毎週特定のテーマを取り上げ、様々な切り口から企業再生に戦う人々の姿を描いている。
9月5日に放送された内容は2017夏のシェア争い。ビールメーカーとアイスメーカーに密着し、看板商品をどのように売り込んでいるか、営業の熾烈な戦いが描かれていた。
「飲み会」が話題に
こんな飲み会してるからキリンはアサヒに勝てんのや pic.twitter.com/dA82j91F1P
— あくえり©.gif (@AQUAR1ON) September 5, 2017
番組内容はキリンが「打倒アサヒ」のために戦う姿を描くよくあるものだったが、その中で放送された「飲み会」が話題となっている。
番組内で当初掲げた業績目標を達成できない営業マンに対して居酒屋で精神論の説教をする上司の映像が放送された。上記画像には含まれていないが部下は激しい叱責に涙する姿も映っている。
Twitterの反応
この内容に対してTwitter上やニコニコ実況、2chではドン引きする反応が多数。炎上状態となっている。
ガイアでキリンとアサヒのビール戦争みたいな特集してんだけどキリンの営業マンが会社の飲み会で先輩だか上司に罵倒されて泣かされてるシーンがそのまま放送された。すげーブラック。てかめちゃくちゃイメージダウン。もうキリンは飲まないわ。よくこの時代にOAしたな。#ガイアの夜明け
— たかや (@QPL2IzD1PmditHE) September 5, 2017
キリンの社員、打ち合わせ後に飲みに連れられて先輩社員にぐちぐち言われるのってパワハラじゃないんですかね。こんなのテレビで放送しても大丈夫なんですかね。お酒の力でパワハラじゃないんですかね。 #ガイアの夜明け
— akami (@akami351) September 5, 2017
キリンさん…指導は必要ですがそれはあくまで会社で、業務内で適切に行いましょう。頭回ってない酔っ払いに精神論説かれても、響きません。でも、精神的にやられちゃう人はいるからね。しかも同じ部署の人皆でのアフターとか…何故これを放送許可したのか。#ガイアの夜明け
— NAOTO (@1130NAO) September 5, 2017
怒るなら会議の時にしてほしい。そして飲み会はフォローの場としてほしい。10年後という話以前に、そんな先輩にはついていきたくないです #ガイアの夜明け
— oh_nail (@oh_nail) September 5, 2017
たまたまガイアの夜明けが映っていた。売り上げが伸びないキリンの営業マンに対して先輩社員が会議の後も飲み会に連行して言いたい放題言ってた。そりゃアサヒに勝てないはずだしこのまま滅んでほしいと思った。
— あ (@4ntick) September 5, 2017
問題点
就業時間外
特に問題視されているのは「就業時間外」である「飲み会」の場で説教していることだろう。給料も発生せず、発言の責任も存在しないアルコールが入った状態で説教しても心に全く響かない。
適切な「指導」を行うのなら就業時間内に社内で指導として行うべきである。それを1対1ではなく、同僚や上司が集まる場で平然と行われていることに異常性を感じる。
精神論
肝心の説教の内容も問題である。そもそもの今回の問題点は
- 今夏の出荷目標を去年の2倍に設定
- しかし、ライフへの7月出荷量が目標を大幅に下回る
という具体的な数字の問題である。それを「やれや」「できるやろ」で済ます事自体がおかしい。具体的に
- 現状の問題点
- 自分だったらこうする
- 目標を再設定
等を議論すべきである。そもそも目標設定にGOを出した時点で管理者にも責任が発生する。今回はライフの担当ということで担当者レベルの問題に切り離しているが、これは明らかに企業・組織レベルの問題である。ビール離れが進んでいるこの時代にビールのリニューアルだけで出荷量がそこまで伸びる訳が無い。
企業イメージ
\実感を教えてください!/
一番搾りのリニューアルに合わせて、「新・一番搾り おいしさ実感キャンペーン」がスタート。期待や飲んでみた感想を投票&投稿してください!抽選で、新・一番搾り1ケースが、1000名様に当たる! #新一番搾りhttps://t.co/ivqYoPVQA3— キリンビール / KIRIN BEER (@Kirin_Brewery) September 5, 2017
今回の放送内容をキリンが事前に確認したのかは不明だが、企業イメージ的に放送されるとまずい内容なのは明らかである。飲み会の場にカメラが入ることは事前に分かっていたはずなので企業イメージのために、上司は発言内容に十分気を付ける必要があった。
ご時世的にもパワハラ・ブラックに敏感な世の中であり、SNSやネットの情報拡散も恐ろしいこの時代、自身の発言が与える影響についてもっと想像力を働かせるべきだった。この上司の発言で10年後のキリンがヤバい。
営業としては普通
この様な「説教」は営業では普通に行われていることである。ただ「ガイアの夜明け」というテレビ番組で大々的に放送されたことは非常に衝撃的だった。
飲み会の後には仲良く肩を組みながら店を出てきていたので部下にとっても 洗脳 励みになったと思う。営業はこうした ゴマすり 繋がりも重要なので企業としては特別ブラックではない。
ただ、どうしても前時代的な印象を受ける内容だった。今回の放送はキリンにとってプラスにはなっていないと思う。
キリンはCMを見ても有名俳優・女優を使うだけのCM作りが目立つ。企業としてのブランディングを今回の騒動を機会に見直し、キリンのイメージをクリアなものに変えて欲しい。
コメント
ヤクザの世界を見ているようだね。キリンの社風のイメージが変わりました。訴訟を起こしてもいいと思うけど。
コメントありがとうございます。
記事にまとめておいて何ですが会社としてはよくある光景だと思います。
個人的なイメージギャップは前時代的な営業教育という点だけです。
明確な悪意が無いためテレ東に対しての訴訟は難しいと思います。
ガイアという番組においては「アリさんマーク」や「ホクレン」の方がよほど喧嘩を売ってますし。
コメントありがとうございました。