「VRセンス」感想:VR×4DXをゲーセンで味わえる感動

12月21日から稼働が開始したコーエーテクモのVR筐体「VRセンス」をゲームセンターで遊んでみた感想。

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「VRセンス」について

「VRセンス」はコーエーテクモが提供するゲームセンター向けのVR筐体。世界初となる五感を刺激するギミックが搭載されており、VR以外に振動、風、熱、水、香りまで感じられる新時代のエンターテイメントマシンとなっている。


筐体には『スパークリングシルバー』と『スパークリングブルー』の2種類が存在、色によって遊べるタイトルが異なっている。料金はどちらも1プレイ800円で体験時間はタイトルによって異なるが6分~9分ほど。

レポート

当日は新宿東口のタイトーステーションに11時20分頃に到着。平日にも関わらず大勢の女性客が列を形成していた。「ときレス」目当てだと思われる。

「タイトーステーション新宿東口店」では受付票が用意されており、11:20時点で待ち人数は10人ほど。名前と希望する筐体の種類を記入して待つ形式になっている。準備~プレイ終了までは1人あたり15分は掛かる。

しばらく待ってみたが一向に列が進む気配が無いので歩いて直ぐの「タイトーステーション新宿南口ゲームワールド店」に移動。こちらの2Fにも「VRセンス」が導入されている。

すると南口店では待っているのは1人のみ。10分ほどの待ち時間ですぐにプレイできた。

筐体の中はこんな感じ。装置は旧型のPSVR(CUHJ-16000)とPS4コントローラー(DS4)、前方にはPlayStation Cameraが取り付けられている。支払いは現金(硬貨)の他にSuica等の電子マネーにも対応。千円札は不可なので事前に両替しておこう。

また、プレイ中は視界が遮られ荷物盗難の危険性があるため専用のロッカースペースが備え付けられている。その他にも座席が動くため安全用のシートベルトが必須だったり、アトラクション感が凄い。この時点でワクワクする。

タイトルは『DEAD OR ALIVE XTREME SENSE』をプレイ。同作はPSVR版をプレイ済み。その後、待ち人数が0人だったので続けて『超 真・三國無双』をプレイした。

タイトーステーションではキャラクターチャームの絵柄を指定可能。プレイ前に店員に声がけし、硬貨投入後に受け取れる。

ゲームプレイ

DEAD OR ALIVE XTREME SENSE

『DOAXS』は「ほのか」でプレイ。女の子が登場すると甘い「女の子の香り」が辺りに広がり、「つなひき」では足場のゆらゆら感がシートを通じて伝わってくる。勝利し女の子を水に落とすと水しぶきが顔に掛かり、ロッククライミングを一緒に楽しんだり、鑑賞モードで間近で眺めたり着替え中の女の子を除く事も可能。正直むっちゃ楽しい。DOAX3でVRで女の子を眺められる事に慣れていた筆者でもアーケード筐体ならではの「香り」「モーションシート」「ミスト」等、家では味わえない没入感を存分に楽しめた。

気になる点としては選べるキャラクターが「かすみ」「マリー」「ほのか」の3人だけな点。推しの女の子が居れば最高の時間を楽しめると思うが今後のキャラクター追加にも期待したい。また、ミニゲームの成功・失敗や覗き行為の有無で上下する好感度によって、最後の鑑賞タイムが伸び縮みするのも気になる。同じ800円の金額を払っているのだから体験時間も統一して欲しい。

また、距離感はPSVRの方が近い。というよりも「VRセンス」では座席が固定されているため近づくには無理に前のめりになるしか無い。視点リセットやカメラ位置調整でギリギリまで近づけたPSVR版と比べると距離感は残念。ただし画質は「VRセンス」が勝っている。

超 真・三國無双

続いてプレイしたのが人気シリーズ『真・三國無双』のVRタイトル『超 真・三國無双』。こちらは自らが三国時代の武将となり、剣や弓で敵を薙ぎ払う爽快アクションとなっている。本作はステージ制で構成されており、ステージ1では剣を振ってワラワラと向かってくる敵兵を倒しまくりステージ2では「呂布」とのボス戦、ステージ3では馬に乗った状態で弓モードでの戦闘が行われる。

感想としては無双の視点を楽しめる感動は大きいが操作デバイスの課題が浮き彫りになった作品だった。まず、「VRセンス」ではPSコントローラーによる操作となる。過去の体験会を見ると「PlayStation Move」コントローラーを使用した風景が写っており、技術的な課題やコスト面から「DUALSHOCK4」の採用に至ったのだと思われるのだが、コントローラー変更の影響をモロに受けたタイトルが本作だと思う。

本来であればMoveコンを振って剣を振るうステージはスティックによる操作となり没入感が激減、弓は視点によるエイムが非常に難しくまともに遊べない。しかも、本作はゲームオーバーがあるため、弓ステージでゲームオーバーとなるとそこでゲーム終了となってしまう。比較的ゲーム慣れしている筆者も最後の1人の弓兵に矢が当たらずステージ3でゲームオーバーとなってしまった。

本来であれば残り2ステージとEDを楽しめたはずなのに操作性の悪さ、難易度調整の厳しさによってゲームオーバーとなる仕様はテンションだだ下がりである。これが300円くらいならアーケードゲームとして許せるが、VR体験料として800円を払っているにも関わらず容赦なく途中終了させる仕様は許しがたい。無双の爽快感よりもプレイ後の後味の悪さが遥かに上回ってしまった。

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感想

課題

アーケードVR筐体として初めて出た装置にも関わらず「モーションシート」「香り」「ミスト」「風」「冷暖」といったVRなら欲しい機能をすべて盛り込んだ夢の装置であることは間違いない。しかし、コントローラーがPS4コントローラー(DUALSHOCK4)という只1点だけで没入感が3割減となっている。コスト面、技術面での課題があったにしても非常に勿体無い。PSVR所有者なら分かると思うが通常コントローラー対応タイトルとMoveコン専用タイトルではVRの遊びの範囲・没入感が段違いとなっている。『Job Simulator』のような掴んで投げる遊びも出来ないし『Until Dawn: Rush of Blood』のような精細なエイムもPS4コンでは難しい。今後はVR版『進撃の巨人』なども参戦するらしいがコントローラー問題が解決しない限りは革新的なVRタイトルも期待できないと思う。

電源ボタンを無理やり押せなくしているテープがダサい。

また、ヘッドホンがオープン型な点も気になる。装置自体はPSVRなのでイヤホン端子を抜き差しすれば自前の「インナーイヤーヘッドホン」等も使用可能だと思われるが、店員に確認したところ「メーカー側としては付属のものを使用するように通知している」らしい。仕様上は問題無いはずだが共通の体験を提供しトラブルを避けるためにも付属品の使用を勧めているのだろう。ここは持ち込みイヤホンも使用可能になって欲しいところ。多分黙って抜き差ししてもバレないとは思う。

良い点

デバイス面での不満は残るものの「ゲームセンター×VR」の未来を感じられた。今までのVR施設ではタイトルごとに専用の装置、スペース、スタッフが必要だったが、「VRセンス」では筐体一つだけで「街のゲーセン」から「近未来的なVR施設」に進化できる。筐体価格は320万円らしいが、その価値は十分あるだろう。

VRのためゲーム画面がプレイヤーにしか見えないのも安心なポイント。外から見てもプレイ中のタイトルしか確認できず、ゲーム画面は一切分からない。筐体も周りを囲む形なので覗こうとしない限り動きを人に見られる心配もない。完全に個人用筐体として設計されている点は需要が良く分かっている。

タイトルが合計6つと多いのも良い点。サービス開始から男性向けコンテンツとしての「DEAD OR ALIVE」と女性向けの「ときめきレストラン」の2つを用意できている点が非常に強い。今後は一般層向けの「進撃の巨人」が来ることも考えると暫くは人気が続くと思う。

今後に期待

繰り返しになるが筐体としての完成度は非常に高い。匂い、風、水しぶき、温度、動き等の4DX要素とVRの相性は良く、VR自体未体験の方は相当楽しめると思う。ゲーム性の観点では繰り返しプレイする要素が存在しないが今後改善されていく点だろう。専用のプレイヤーカードに記録する形で「DOAX」の衣装を集められたり、「G1ジョッキー」で自分の馬を育てられる様になれば繰り返しプレイする人も多いと思う。

現状はVRの「目新しさ」が売りとなっているが、今後はゲーセンでVRは当たり前、VR空間を楽しみにゲーセンに行く未来が来ると思う。ゲーセンの主力の一つである「音ゲー」とも相性は良いので『Rez Infinite』のような作品やガンシューティング、複数台設置可能なゲーセンの利点を活かした協力・対戦型VRゲームも非常に盛り上がると思う。

コーエーテクモが送り出した「VRセンス」がアーケード向けVR筐体としてのパイオニアとなることは間違いない。他者の追従やタイトル拡充、ブラッシュアップにも期待したい。

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