9月7日に発売されたPS4用ソフト『Marvel’s Spider-Man』をクリア&プラチナトロフィー取得までやり込んだ感想。ネタバレ無し。
ゲーム内容の紹介、序盤の感想は下記記事を参照。
魅力
クリアまでやり込んで分かった本作の魅力は下記の通り。
移動が超楽しい
PS4スパイダーマンの操作形態のすごさ。この動画は「左スティックを上方面に入れながら、R2ボタンを適当に押したり離したりしている」だけなのよね。ビルに突っ込んだら壁走りになるからミスということがない。誰でも簡単に神プレイができる。 pic.twitter.com/DwJLW1bVFj
— ニカイドウレンジ (@R_Nikaido) 2018年9月9日
本作最大の魅力は「ウェブ・スイング」を用いた未曾有の移動体験だろう。映画『スパイダーマン』さながらにビル壁に蜘蛛の糸を飛ばしターザンの要領でニューヨークの街中を移動できるのだが、この操作が簡単過ぎて誰でも数分で「俺ってスパイダーマンなのでは!?」と錯覚できる。簡単操作で入り口は広いもののスイングからジャンプするタイミング、ウォール・ラン、ウォール・コーナリングなど移動操作は奥が深く上達を実感するのも楽しい。
スパイダーマンから放たれるウェブは実際にビル壁などに繋がっており、ニューヨークの街並み、グラフィックも相まってスパイダーマンの疑似体験が出来る。「ウェブ・スイング」はゲーム内におけるプレイヤーの移動方法として画期的な爽快感があり、オープンワールド史上最も移動が楽しい作品であることは間違いない。この魅力は動画ではなく実際に操作しないと伝わらないので是非触ってみて頂きたい。
寄り道と選択の豊富さ
良いオープンワールドの条件は寄り道の豊富さ・楽しさだと思う。本作は新規IPとしては十分な寄り道ミッション、サブイベントが用意されており自由度も高い。一般的には作業感が強くなりがちな収集系イベントも本作ではスパイダーマンの強化に使えるトークンが入手可能、ストーリー進行する上では強化よりもプレイスキルが重視されるため「次に何をするか」はプレイヤーの選択に委ねられている。筆者の場合はストーリー進行そっちのけでバックパックを収集し、達成度の上昇を楽しんでいた。
選択の豊富さは戦闘においても同様で、格闘メインで戦う他にウェブ・シューターを用いた遠隔戦闘や空中戦、『メタルギアソリッド』シリーズさながらのステルス排除も可能。フィニッシュ・ムーブもスタイリッシュで格好良い。プレイヤーに熟練したスパイダーマンとしての戦闘を楽しんでもらうために8年後設定にしたことは大正解だと思う。
プレイヤーの行動が物語にも影響する『Skyrim』『Fallout』『GTA』のような作品にはまだ及ばないもののオープンワールド作品としての完成度は非常に高い。移動方法を軸とした楽しさをそのままにマップを広げ、サブイベント量も増やした次回作にも期待したい。
王道なストーリー展開
物語はコミック版、映画版とも異なる完全オリジナルの内容となっている。オリジナルだと原作『スパイダーマン』の魅力を引き出せないのでは?と心配したが、MARVELが協力しているだけあってキャラ魅力、ストーリー展開面でも隙は全く無い。インソムニアックが目指した「最高のスパイダーマンゲームを作る」目標は見事に達成されている。
— Niina: Become Human/谷口 新菜 (@NiinaBiiina) 2018年9月14日
日本語吹き替えの声優陣も非常に豪華。『Detroit: Become Human』に続き、洋ゲーとは感じさせない最高のローカライズが提供されている。ちなみに戦闘時の声まで拘って収録したのは日本語版のみ。キャスティング然りSIEのローカライズに掛ける並々ならぬ想いが詰まっている。
ストーリーについてネタバレを控える範囲で言及するならプレイヤーが望むシーンはしっかり描かれており、ヒーローとして悪に立ち向かうピーターはとにかく格好いい。原作・映画好きなファンも納得の「スパイダーマン」が描かれている。ラストの展開も熱く最高だった。プレイヤーの皆さんは是非最後までプレイしてみて欲しい。
感想
3Dゲームにおけるアクションの礎を築いた作品は『スーパーマリオ64』である。その後、セガから発売された『ジェットセットラジオ』ではインラインスケートを用いた移動、上下方向に自由度が高いマップ構成が革新的だった。『Marvel’s Spider-Man』を開発したインソムニアックはこの『ジェットセットラジオ』に大きな影響を受けた馬鹿なノリの名作『Sunset Overdrive』を開発しており、そのDNAは『Marvel’s Spider-Man』にも脈々と受け継がれている。
本作の魅力は「移動」の楽しさが9割を占める。それほどオープンワールドのプレイ時間の大半を占める移動は重要な要素であり、『レッド・デッド・リデンプション』や『ワンダと巨像』の馬の操作感へのこだわりを見てもその点は伝わるはず。移動の楽しさが探索の楽しさに直結し、戦闘の自由度やダイナミックな演出にも寄与している。オープンワールド作品をプレイして「ファストトラベル」を利用しなかったのは本作が初めてだと思う。それほどにマーベル世界が交じったニューヨークの街並みを「ウェブ・スイング」するのが楽しかった。
課題を挙げるならオープンワールド作品としてはボリューム感が気になる部分。とはいえ来月には『レッド・デッド・リデンプション2』の発売が控えていることを考えると個人的にはむしろ有り難い。作品自体もDLC3部作の発売や「ニューゲーム+」の実装も控えており、まだまだ十分楽しめる。ボリュームを増やし、操作性を更に向上させた次回作にも期待したい。
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コメント
記事読んだ後ブラックフライデーのセールで購入しました。
これ凄いですね。移動も戦闘もスタイリッシュなスパイダーマンそのもので感動しました。
1面の敵から結構強かったのでアクションゲームとしての歯応えもあって最高です。
ゲームのレビュー記事は購入の参考になるので助かります。感謝!
どすこいん様、コメントありがとうございます。
オープンワールドゲームとしては元よりキャラクターゲームとしても最高ですよね。
適当にボタン押すだけでも戦闘が様になるし難易度上げると気を抜けなくなる良い調整だと思います。
レビュー記事経由でご購入頂いている方も稀にいるので嬉しく思います。
トロフィー攻略記事も用意しているので最高のゲーム体験をぜひ最後まで味わって下さい。
ありがとうございました。