『妖怪ウォッチワールド』感想:ポケモンGOの方が面白い3つの理由

6月27日から配信開始されたガンホー×レベルファイブの位置情報ゲーム『妖怪ウォッチワールド』の感想。

攻略法は下記を参照。

昨日から配信開始された『妖怪ウォッチワールド』。丸一日プレイして階級はミジンコ2段、妖怪ウォッチランクDになったので攻略法をまとめてみる。 ...

どんなゲーム?

『妖怪ウォッチワールド』は『パズドラ』で有名なガンホーと『レイトン教授』『イナズマイレブン』『妖怪ウォッチ』シリーズ等で知られるレベルファイブがタッグを組んで開発した妖怪探索位置ゲーム。現実の日本を舞台に全国各地に出現する妖怪と「ともだち」になり、妖怪大辞典の完成を目指す。

『ポケモンGO』との違い

同じ位置情報ゲームとして2016年7月に配信された『ポケモンGO』が有名。明らかに同作を意識した『妖怪ウォッチワールド』だが、下記の違いが存在する。

ガチャ

まず、『妖怪ウォッチワールド』には『パズドラ』と同様にガチャ(ガシャ)が存在する。課金やデイリー配布、昇段で得られる「妖怪玉」を使うことで外出して妖怪を捕まえずとも「妖怪メダル」を入手可能。ガチャでしか得られない限定妖怪も存在する。

バトル

また、『妖怪ウォッチワールド』はRPGの老舗『レベルファイブ』が作っているだけあってバトル(戦闘)要素が強い。マップ上で出会った妖怪を入手するにはバトルをする必要があり、勝利することで経験値をゲット・妖怪を入手できる可能性がある。

ヒョーイ

『妖怪ウォッチワールド』ならではの機能は妖怪を他プレイヤーに預ける「ヒョーイ」だろう。文字通り他人に憑依させる、してもらうことで通貨「ヨーカ」や経験値「ひとだま」を稼いだり、バトルで新たな妖怪と「ともだち」になれる可能性がある。

『ポケモンGO』の方が面白い理由

先立って配信された『ポケモンGO』は老若男女を巻き込む社会現象となったが、『妖怪ウォッチワールド』は現在のところ大きなブームになっていない。理由を考察してみよう。

シンプルさ

『ポケモンGO』は本家『ポケットモンスター』シリーズと異なり、ゲーム内容はポケモンを「捕まえる」ことに絞られている。厳密には「ほしのすな」による育成・卵の孵化・レイドバトル等も存在するが、基本は下記の2ステップで説明が事足りる。

  1. 歩いてポケモンを発見
  2. ボールを投げて捕まえる

このシンプルさ、分かりやすさが老若男女にウケた最大の理由であることは間違いない。対する『妖怪ウォッチワールド』は妖怪を捕まえるには下記のステップが必要。

  1. 「サーチ」で妖怪を発見
  2. カメラで妖怪を探索
  3. バトルして倒す(1分以上

妖怪を発見してからバトルで倒すまで2分近く掛かり、テンポが悪い。しかも、倒したとしても妖怪が手に入るとは限らない。テンポの悪さはUI面でも酷く、いちいち確認ダイアログが表示され煩わしい上にレスポンスも遅い。ゲームとしてストレス要素が多すぎる。

収集仕様

『妖怪ウォッチワールド』は現れる妖怪の種類は地域に紐付いている。つまり同じ市内を幾ら歩き回っても新しい妖怪を入手できることが無い。しかも、発見できる妖怪は自身のランク以下なので偶然レア妖怪を見つけられることも無い上に倒しても「ともだち」になれる可能性は体感的に10分の1以下。妖怪の探索・発見が単に敵を倒してのレベル上げ作業となってしまっている。戦闘が楽しければ救いもあるが、作業感が強く超つまらない。戦闘スキップを実装して欲しいレベル。

歩いていて偶然「ラプラス」「ミニリュウ」「ポリゴン」に出会えた感動があった『ポケモンGO』との探索の楽しさは雲泥の差。妖怪WWにおける探索はレベル上げのための作業でしかなく「土地」に紐づく仕様も「妖怪」としては正しいがゲームとしての「面白さ」には直結していない。

課金仕様

『妖怪ウォッチワールド』は課金圧も強い。『ガチャ』は現状しなくても普通に遊べるのだが、下記の特典が30日間持続する「YDチップ」が酷すぎる。

  • 探索スキップ
  • おでかけヨーカアップ
  • ともだち確率アップ
  • けいけんちアップ

いずれも「最初から実装しとけよ」と突っ込みたくなるクソ仕様であり、現代の課金形態としてはあり得ない。特に街中でカメラを振りかざす必要がある「探索」をスキップするために金を払えというのは「電車で遊びたいなら毎月240円払え」と同義でありユーザーを軽視し過ぎている。サービスとして後発でありながら強気な姿勢を崩さないガンホーの拝金主義が悪く出た形だろう。

感想

「ヒョーイ」「バトル」など独自路線を打ち出しつつもゲームとしての面白さの核となり得ていないゲームだった。最も足を引っ張っているのは課金を強要する姿勢にあると思う。「探索」を最大限に楽しむためにも課金、強い妖怪を捕まえるためにも課金と「後追い」状況であることを全く理解していない。ヒョーイ&妖怪の木仕様に特化し「家を出なくても」全国各地に居るように楽しめれば、別方向として生き残れたかもしれない。いかんせん「誰向け」に「どんな遊び方」を想定して作られたゲームなのかが見えてこない。無難にソシャゲ要素やRPG要素、探索要素等を詰め込んだだけの「まとまりの無い作品」になってしまっている印象の作品だった。

YDチップに関する仕様は今後のアップデートでの改善を期待したい。特に「カメラ」を用いる探索スキップは電車で遊ぶ日本人にとって必須なので早急に対応をお願いしたい。

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