『Forager』感想:超楽しいが飽きも早い名作サンドボックス

Switchで配信された『Forager』を全実績コンプまでやり込んだ感想。

どんなゲーム?

Forager [Indie World 2018.12.27]

『Forager』は採掘・狩り・クラフトを繰り返し拡大再生産を楽しむサバイバルゲーム。プレイヤーは小さな島を舞台に木や鉱石を集め装置を作成し、モンスターを倒しアイテムを販売してお金を稼ぐ。稼いだお金で土地を購入して新たな世界を切り開いていく。

PS4, Switch, PCにて1,980円で好評発売中。

特徴

サンドボックス

本作のジャンルは「サバイバルアクション」とされているが実際は『Minecraft』『テラリア』と似たサンドボックスがメイン。『Don’t Starve』のような「サバイバル」要素は微塵も存在せず、飢えることも無ければ敵の攻撃も隙だらけで意図的に死なない限りはゲームオーバーに成らないほど難易度はヌルい。

しかし、暇かと言われると真逆でプレイヤーは狭い島内に無限に湧き続けるリソース回収に追い立てられる。感覚的には『どうぶつの森』で草むしりし続ける義務感にも似ており「やるべきこと」が明確かつ報酬が与えられる単調作業の場合、人は得てして妙な安堵感を得られるものだ。

序盤は「やるべきこと」と「出来ること」が無限に発生し続けてクラフトゲーム好きには楽しくて堪らない。あらゆる収集行為でExpが発生しレベルアップ後のスキルツリーを考えるのも幸せで装置や移動効率化の計画・実施も思いのまま。殆どの人はこのゲームを永遠に遊べる錯覚に陥るほどハマるはず。

中盤以降は別ゲーに

しかし、中盤以降に自動採掘・収集機構が完成するとゲームのインフレは加速する。プレイヤーは島内をスコップ片手に走り回り、空腹になれば骸骨と魔物を無差別自動攻撃して腹を満たす。Steamレビューでは自動化とインフレ度合いを『クッキークリッカー』に例えていたが気づくとプレイヤー自身がクッキーババアに変貌しているのが『Forager』という作品だ。プレイ開始時は島内の動物に対して慈しみの感情を持ち、農業や釣りも楽しめていたはずが終わる頃にはあらゆる物質がリソースにしか見えなくなる。k単位でお金を生み出す機構を前に『自分の世界』など矮小な存在でしかなく、資本主義の荒波に揉まれて心を失い島への興味を無くす頃合いが辞め時とも捉えられる。

飽きは早い

『Forager』は自動生成要素を一切持たず島の配置やダンジョン構造、スキルツリー配置に至るまで全てが固定されている。ローグライク的に楽しめる要素やタイムアタックの類も一切存在しない。島の広さも想像の範疇を出ないためゲームとしての飽きが非常に早い。がっつりプレイすれば1日、効率を意識すれば2日掛ければ実績も全取得できてしまう。これで1,980円という価格は他のサンドボックスに比べるとコスパは悪く感じる。序盤の楽しさを考えれば元は取れたと思えるが工夫次第でリプレイ性は高められただけに残念でならない。

感想

島を購入して活動範囲を広げるアイデアとお金をメインに据えたクラフト要素は良かっただけにボリューム感とゲーム寿命の短さが惜しい。これはアップデートや次回作での大幅な進化に期待したい部分。

とはいえ気軽に遊べるクラフトゲームを探しているなら非常にオススメ。狭くても夢中で遊べる世界は確かに用意されている。サクッと遊べて短い期間に夢中になれる2日間のバカンスのようなゲームだった。

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コメント

  1. 匿名 より:

    気軽に遊べるって正にその通りですね!

    • タコッケー より:

      それな。
      歳取るとストーリー追うのも辛いしこの手のゲームは助かる。